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日系マナーで聞く、アシステッド・リビング・ホームでの生活

リタイア後の住まいの選択肢 日系マナーで聞く
アシステッド・リビング・ホームでの生活


アシステッド・リビング・ホームとは、24時間の生活サポートで高齢者が安心して暮らせる独立アパート型施設。中でも宇和島屋シアトル店そばにある日系マナーは、多くの日系人、日本人が利用しています。入居者の方々に、その暮らしぶりについてインタビューしました。

左から古山ジューンさん副田ルビーさん辻 美芳さんマリアンハラノさん皆さん笑顔がとてもいきいきとしている

 

私たち、とっても忙しくしているのよ

日系マナーの入居者は投薬管理から、洗濯、清掃、入浴介助、日常の買い物のためのお出かけまで、24時間の生活サポートが受けられる。3食がダイニングルームで提供され、和食のオプションもあるのがうれしい。

クリスマスなど季節ごとの特別ランチ会も楽しみだ。出張ヘアサロン、出張のマッサージまであるという。毎日のアクティビティーとして30分の運動や、最近では麻雀も流行中。

系列の日系ホライズンが主催する、季節ごとの催しも好評。バザーや百人一首大会、水彩画や書道のクラスなどがある。 外出を伴うイベントは、マリナーズの試合観戦からワシントン大学での花見まで多彩。時には海外旅行も! 皆さん心待ちにしているそう。

 

ここにいると安心できる

副田ルビーさんは現在ひとり身だが、日系マナーのコミュニティーの中で生活することで、寂しさを感じないという。古山ジューンさんは、夫の認知症の進行を機に入居を決めた。スタッフのサポートを受けることで、気持ちが軽くなったと打ち明ける。

また、「同じ日系のルーツを共有する安らぎがある」と語るのは、アメリカ育ちのマリアン・ハラノさん。文化的アイデンティティーの尊重は、日系マナーの特色のひとつだ。

「年齢は聞かなくていいの?」と、こっそり教えてくれた辻 美芳さんは99歳、前述のマリアンさんも6月で同じ年齢になる。とても見えない。ふたりは編み物グループを組み、病院の子どもたちやシェルターに、帽子などの寄付を行っている。この夏に間に合うよう、2階に新しい庭を作るのだとも。コミュニティーの中の一員として役割を持つ自信が、こんな風に輝ける秘密なのかもしれない。

 

日系マナー
700 6th Ave. S., Seattle, WA 98104
☎206-786-5701、themanor@keironw.org
www.keironorthwest.org/programs/assisted-living-center

  • 入居条件:62歳以上(健康状態の確認あり)
  • ユニット数:50室(スタジオ/1寝室)
  • 広さ:335~550平方フィート
  • 予算:基本賃料$3,880+サービスにより別途
    ※2019年3月1日現在、キャンセル待ち
加藤 瞳
東京都出身。早稲田大学第一文学部卒。ニューヨーク市立大学シネマ&メディア・スタディーズ修士。2011年、元バリスタの経歴が縁でシアトルへ。北米報知社編集部員を経て、現在はフリーランスライターとして活動中。シアトルからフェリー圏内に在住。特技は編み物と社交ダンス。服と写真、コーヒー、本が好き。