クリスマスケーキ、クリスマスクッキー、ジンジャーブレッドクッキーと、クリスマスにはスイーツが付き物。今回はフジベーカリーのクリスマスケーキとシュトーレン、スイーツのギフトバスケットをクローズアップ。さらにソイソーススタッフ手作りのスイーツレシピ3点とジンジャーブレッドハウス・キットもご紹介。
取材・文・写真:越宮照代、山﨑悠、山本夕紀、藤原結衣、石橋迪与
- フジベーカリーのクリスマス・スイーツ
- ジンジャーブレッドハウスキット
- クリスマススイーツレシピ 『家庭で出来る手作りシュトーレン』
- クリスマススイーツレシピ 『オートミールレースクッキー』
- クリスマススイーツレシピ 『ベリークリスプ』
フジベーカリーのクリスマス・スイーツ
シアトルで日本風クリスマスケーキを!
フジベーカリーの本店は、シアトルのエリオットアベニュー沿いに位置する工場と同じ建物だが、ここに店があることは意外に知らない人が多い。甘い香りに迎えられて店内に入ると、正面の大きなショーケースには出来立てのパンやペイストリー、右手には上品でかわいらしいケーキがずらり。通りに面したガラス窓に並行して大きなテーブルが2つあり、買ったばかりのパンやペイストリーを朝食代わりに楽しむ近所の人の姿も。
パンのケースには、メロンパンから始まって、小豆ドーナツ、シナモンロール、チョコレートクロワッサン、抹茶デニッシュ、フォカッチャ、ブリオッシュ、同店シグネチャーのカレーパン、ジュノベーゼベーコンエピ等々、スイーツ系からおかず系まで挙げればきりがないほどパンの種類が豊富で、まさに日本のパン屋さん! もちろん人気の食パンやロールパン、それにサンドイッチ、キッシュもあるので朝食やランチにもってこいだ。建物の横には専用駐車場があるので、シアトルには珍しく駐車の心配をしなくても良い。
フジベーカリーのクリスマスケーキ
同店のパティシエ大沢勇史さんは、ケーキの本場パリで3年、日本で約10年の経験の持ち主。伝統的なフランスの技術に自身のオリジナリティーを加え、見た目も美しいケーキの芸術を作り出している。昨年9月から同店で活躍しているが、実は5年前に1年間、当時のベルビュー店で腕をふるって地元の日本人たちを感激させた人だ。ビザ取得のため日本に一旦帰国、ようやく去年シアトルに戻ってきたのだそうだ。おかげで私たちはアメリカにいながら日本風のクリスマスケーキを楽しめることになった。
当店では、ホールケーキの販売は通常から行っていますが、クリスマスにはレギュラー商品から、スフレチーズケーキ、チョコムースとパッションクリームのログケーキ、苺のショートケーキの3種類と、季節限定のチョコレートロールとマロンのログケーキを用意しています」と大沢さん。どのケーキにも、大沢さんが夏の終わりからアイデアを練ってデザインした可愛らしいクリスマスツリー、リース、キノコなどのデコレーションが施されている。スフレチーズケーキは直径6インチサイズのみだが、その他は6、8、10インチの3サイズが用意されているので、少人数のグループや「あれも欲しいが、これも欲しい」と色々な味を楽しみたい時には選びやすい。
今年のクリスマスはフジベーカリーのクリスマスケーキで決まり! 24日も店頭販売しているそうだが、数に限りがあるので確実に手に入れたい人は予約をお忘れなく。受付は12月18日までとなっているが、「その後でも大丈夫なので電話してください」とのこと。
ドイツ発祥のシュトーレン
ところで、伝統的なクリスマスのスイーツといえばドイツが発祥のシュトーレンを思いつく。「シュトーレンはパンなんですよ」と、同店の製パン部門を取り仕切っている荻巣孝信(おぎす・たかのぶ)さんに教えられて「えっ、そうなんですか?」そう言えば、確かにパンの形をしている。
荻巣さんは、日本のパン会社の各地の支店で店長を務めた経験の持ち主で、冒頭に登場した「フジベーカリーのパン」の味を作っている人。今年は「認知度の低いシュトーレンの火付け役になれれば」ということで、シュトーレン(レギュラー $22、大 $55)を製造販売している。味見をさせてもらうと、ラム酒のシロップで煮たイチジクやレーズン、オレンジ、ナッツ数種類のほかに、シナモン、オレガノなどのスパイスも加わってとても風味豊か。生地はしっとりとして、少しずつじっくり味わって食べたくなる。「ワインなどに合いそうですね」と言うと、「ドイツではホットワインと一緒にいただくそうです」と荻須さんが教えてくれた。7、8ミリくらいにスライスして少しずつ食べるのがおすすめだそう。「甘すぎる方は、外にコーティングしてある粉砂糖を落として食べていただくといいと思います」。まだ味わったことのない人はぜひトライしてほしい。季節限定なので12月いっぱいまでしか販売していないそうだ。涼しい場所におけば1カ月くらいは保存可能なので、ギフトにもぴったり。
ギフトバスケット
同店では、クリスマス用に自家製のスイーツの詰め合わせギフトバスケットを2種類用意している。内容は、35ドルセットがメレンゲクッキー、クッキーの詰め合わせ、アーモンドカラメライズドチョコレート、シュトーレンレギュラーサイズ、50ドルセットがメレンゲクッキー、マカロンボックス、クッキーの詰め合わせ、アーモンドカラメライズドチョコレート、シュトーレンレギュラーサイズ。
Fuji Bakery
■エリオット店
1030 Elliott Ave. W., Seattle, WA 98119
☎︎ 206-216-3616
営業時間:月〜日 7am〜3pm
12月23日・24日 7am〜6pm
■インターナショナルディストリクト店
526 S. King St., Seattle, WA 98104
☎︎ 206-623-4050
営業時間:月〜金 8am〜5pm
土・日 8am〜4pm
*営業時間内ならケーキの受け取り可
info@fujibakeryinc.com
次ページは、みんなで楽しくデコレーション
『ジャンジャーブレッドハウスキット』