日英バイリンガル向け就活フェア
「ボストンキャリアフォーラム」に初参加!
11月1日からの3日間、日英バイリンガル向け就活フェアに参加するため、ボストンに向かいました。今年のイベントの様子と共に、就職活動の一部始終をお伝えします。
取材・文:小川祐理子 写真提供:ディスコ インターナショナル
ボストンキャリアフォーラムとは
ボストンキャリアフォーラム、通称「ボスキャリ」(以下BCF)は、毎秋3日間開かれる世界最大規模の日英バイリンガル向け就活フェア。参加求職者は、北米の大学に通う学生や日英バイリンガルの転職希望者などで、その数は毎年3日間で1万人を超える。アメリカ国内に留まらず、中国やカナダ、フィンランド、日本など世界各地から就活生が集結する。国際感覚を身に付けたグローバルな「人財」を求め、大手日系企業や国内外のベンチャー企業、外資系企業など、今年は241社が出展し、1万2,031人の求職者が参加した。
日本国内で開かれる一般的な就活フェアとの最大の違いは、イベント開催中に選考が行われること。求職者向けの企業説明会のみならず面接会なども実施され、開催中の3日間で内定獲得の可能性がある。それこそがBCF最大の魅力と言えよう。
ボスキャリ名物「ディナー」
BCF開催前日の朝、シアトルを発ち、夕方にはボストンに到着。ホテルのチェックインを済ませ、そのまま急いで「ディナー」へと向かった。
このBCF特有のイベントは、その名の通り「企業の社員と一緒に食事をすること」。企業から直接、誘いを受けた求職者だけが参加できる食事会だ。筆者の場合、BCF開催1週間前に日系企業A社の採用担当者から招待メールが届いた。食事会の目的は、「選考の一部」、「自社のアピール」、「内定者との懇親会」など企業によって異なるようで、そのスタイルや規模もさまざまだ。
ボストン市内のレストランに、A社社員、そして参加求職者数名がそろい、共に食事をした。少人数だったので、席の両隣にA社社員が座り、非常に近い距離で会話が進む。社会人経験があり、転職者として参加した筆者は、前職での経験や転職活動の状況などについて尋ねられることが多かった。終始肩の力が入りっ放しであったが、そのレストランの高級ステーキは素晴らしく、至福の時間を過ごした。食事会後、ホテルに戻ると、採用担当者から早速「明日、社長と面接をして欲しい」との連絡が! BCFならではのスピード感を味わった瞬間だ。
イベント当日
いよいよBCF初日。受付後すぐに、A社の会社説明を聞いた後、面接を受けるべく指定されたインタビュールームへと向かった。密室の中、かなり近距離で行われた社長面接。和やかな雰囲気であったが、選考結果はわからぬままその日は会場をあとにした。
2日目は、会場に到着すると同時にA社から昨日の選考通過連絡が来た。翌日に面談をすることになったため、その日は日系企業B社のウォークイン(当日受付)に応募した。ブースにいた社員に履歴書を手渡すと、その場で1次面接をしてもらえることに。インタビュールームに移動し、面接を行ったが、その後何の連絡もないので、残念ながらB社とは縁がなかったようだ。
「たった3日で内定が出る!」人もいれば、長期にわたるケースも
最終日の朝、約束の時間にA社のブースへと向かった。すると、入社時期や職種の希望などについて確認されたあと、「一時帰国の際に日本で最終面接をしましょう」とのオファーが。BCFでは「ボストンで選考を進めるが、最終選考は日本で」というパターンは少なくないようだ。
また、イベントの数カ月前にエントリーシートを提出した後、スカイプで面接して本面接をボストンで行うという会社も多数。確かにイベント期間内に内定を得る求職者はいるため、「選考から内定までの全プロセスが3日間で終わる」というのも本当だ。一方で、それが全てではないことも知っておいたほうが良いだろう。
終わりに
イベント期間中の選考は非常にスピード感があり、3日間のうち気が休まる暇は一時もなかった。参加前に抱いていた「空いた時間でボストン観光も!」という楽しみは実現することなく終わり、帰りのフライトでは疲労のあまり離陸前に眠りに落ちてしまうほど。しかしながら、BCFには歴史ある大手グローバル企業、これから世界での事業展開を目指すエネルギッシュな企業と、さまざまな企業が出展しており、3日間の中で新たな発見や出会いを経験することができた。
数カ月後に控える最終面接までもうひと踏ん張り。ボストンでの頑張りを結果につなげたいところだ。
ディスコ インターナショナル キャリアフォーラム
https://careerforum.net