みんなの広場
日本のコロナ対応にショック
昨年3月中旬、シアトルでレストランがテイクアウト以外全てクローズという状況を見ながら日本に帰国。日本の危機感のなさ、そして日常生活を普通に送る人々の姿にショックを受けました。
ソーシャル・ディスタンスを守らない年配の人、夜中までバーやクラブでどんちゃん騒ぎを繰り返し、コロナをジョークにして笑う若者、そして小さな子どもがいながらスーパーにマスクなしで出かける家族層には怒りすら覚えました。私は、『ニューヨーク・タイムズ』やBBCのニュースから海外の状況を知っていましたが、日本のメディアで取り上げられる海外のロックダウンの様子は、国民にコロナの恐ろしさを訴えるものでは決してなく、「日本国民は秩序を守る人間性がある。だから日本はここまでやっていない」と思わせるようなものばかりでした。日本は文化的にマスク、手洗いを呼びかけると徹底するが、欧米の人たちは呼びかけに応じないからこのような結果になっている? こうしたニュースが報道されるたびに、日本のメディアは何のためのメディアなのかと思いました。
スーパーの床にソーシャル・ディスタンスのマークがあるのに守らない人たちや、ドラッグストアに開店前からキャンプ用の椅子を持ち寄って入荷不明のマスクのために並ぶ人たちもたくさんいました。近隣の迷惑になるから並ばないでくださいという表示がされているのに、そのような行為を繰り返す国民性。一方でシアトルの友人は、慣れないマスクをしながら、ローカルのレストランを守るためにテイクアウトでサポートしようとSNSでの呼びかけを繰り返しています。私は日本のメディアにこういった情報を流し、日本人にももっと危機感を持って欲しいと思うようになりました。
5月頃にはSNSを通して海外に住む日本人の生の声が拡散されたことにより、危機感は少し高まったようでした。しかし、食へのこだわりが強い日本人の、熱々のできたてが食べられないテイクアウトへの不満や、もともと流行していたUber Eatsへの飽きなどから、休業要請が出ている中でも通常営業を再開する店が増えました。第2波の影響でできなかった夏の思い出作りにと国が主導した国内旅行割引「Go To トラベル」を利用して旅行する人も続出。経済を動かすと同時にまた第3波が来てしまわないのかと心配でした。マスク、手洗い、消毒を徹底し、いつかまた大好きなシアトルに戻る日を楽しみに、今はステイホームを続けたいと思います。(藤原/日本)
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