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日系移民の歴史を知る、「ファミリー・ヒストリー」の連載を終えて

こんにちは!北米報知インターンの長谷川美波です。

帰国直前にしてブログ初登場となりましたが、半年間のインターンシップを終えて思うことを書きます。

私は半年間、北米報知でシアトルに住む日系アメリカ人の家族の歴史を取材する「ファミリー・ヒストリー」の連載を担当しました。

インターナショナル・ディストリクトの一部に現在も日本語の道路標識や、古くから続く日本料理レストランがたくさんありますが、不思議に思ったことはありませんか?それは、私が日系移民の歴史に興味を持ったきっかけでもありました。

今年は日本人の北米移民が開始してから150周年という大きな節目を迎えます。恥ずかしいことに、北米報知でインターンシップを始めるまで、私は日系移民の歴史を全く知りませんでした。異国の地に渡り、差別と闘いながら、戦争で収容所生活まで体験した日本人がいたなんて。そう知ってから、インターナショナル・ディストリクトの見え方は大きく変わっていきました。

取材を始めるにあたり、まずはオフィスにある大量の日系移民の歴史に関する資料を読み漁りました。日系移民の家族の物語を描いたTBSドラマ「99年の愛(2010年)」を一気見して号泣したことも。新しい歴史に触れるたび、この歴史をもっと知りたい、伝えたいとインスパイアされていきました。

取材活動では、苦労したこともたくさんありました。インタビューは全て英語です。聞いて理解はできるものの、質問を上手く伝えられずもどかしい思いをしました。また、慣れない土地での取材のため、新しい場所に足を踏み入れる時はいつも勇気がいりました。それでもカメラを持って取材に駆け回った結果、今となってはシアトル、そして日系アメリカ人コミュニティーと自分の強いつながりを感じるようになりました。

日本史と世界史がつながり合うところにある150年の日系移民の歴史。日系移民の多いシアトルにいるからこそ、生きた歴史に触れることができました。知れば知るほどその奥の深さに気づかされます。

交換留学先のシアトル大学でも、日系3世や4世の友人に多く出会いました。彼らはもう日本語をほとんど話しませんが、それでも将来、私たち同年代の日本人と日系アメリカ人がより一層繋がって、さらに大きなことができるようになるのではないか?とも感じています。

ファミリー・ヒストリーの連載が、微力ながらその架け橋の第一歩になることを願っています。

北米報知読者の皆さま、またソイソースから北米報知にたどり着き、私の記事を読んでくださった皆さま、半年間ありがとうございました。

Photo by Nick Turner

長谷川 美波

長谷川 美波
上智大学文学部新聞学科在学中。シアトル大学で交換留学生として1年間ジャーナリズムを学ぶ。日本のテレビ局でのインターン経験から、留学中もメディアを極めに北米報知の門をたたく。日系移民の歴史に関する「ファミリー・ヒストリー」の連載を担当。バスケ歴10年で、ワシントン州でハイキングに目覚める。ラトルスネーク・トレイルがお気に入り。