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LGBTQ〜みんなの広場

​バレンタインデーに仮装したふたりがキャピトルヒルで道行く人にキャンディーを配っていたところをパチリ

世界中で多様性の尊重が叫ばれるようになって久しい。しかし、具体的に多様性とはどのようなことを言うのであろうか。まず考えられるのが、LGBTQなどの性的マイノリティーについてだ。

​ある日友人から突然、「実はゲイなんだ」とカミングアウトされたら何と返す? 私の場合、「そうなんだ、気付かなかった」と平静を装うのが精一杯だった。​

その友人と話していて感じたのは、彼らはLGBTQに賛同して欲しいのではなく、存在を認めて欲しいのだということ。必ずしも肯定が必要なのではなく、正しく理解し受け止める環境を作ることが差別をなくし、誰もが住みやすい世界をつくるための一歩になるのではないだろうか。​

LGBTQは、レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダー、クィア(またはクエスチョニング)の各単語の頭文字を組み合わせたもの。日本では、最近になってようやく言葉が認知され広まってきた。​

LGBTQが住みやすい街ランキングで上位に入るシアトルでは、市の行政組織としてLGBTQ委員会が存在する。また、シアトルで活発に活動する団体、プライド・ファウンデーションもある。LGBTQの人々に居場所を提供することを理念に掲げ、LGBTQの学生に奨学金を用意するなど社会的に大きなインパクトを与えている。​

実際にシアトルで生活してみると、LGBTQ向けのカフェやショップがあり、街全体で受け入れられている印象を受ける。特にキャピトルヒルでは、LGBTQコミュニティーのシンボルであるレインボー・フラッグが各所に見られる。市を挙げて多様性を認める環境には、日本との違いを強く感じる。日本は多様性において、まだまだ発展途上であることを実感した。​

自分がどう思うかにかかわらず、世界的にLGBTQへの偏見や差別で苦しむ人が存在していることは知っておくべきだ。世界で差別を受けている対象を知り、自分の意見を持つことが、差別を受ける人々を少しでも救う手助けになるのではないだろうか

(菅原瑞穂/日本)


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