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「TOEFL受験」
アメリカの大学受験で避けて通れないのがTOEFL。コンピューターにより、読む・聞く・話す・書くの4技能をおよそ4時間かけて判断されるテストで、気力・体力共に根こそぎ持っていかれる。120点満点で、各大学が定める規定の点数を超えることが目標となる。このTOEFL攻略において、日本のテスト形式に慣れきった私には困惑と驚きの連続だった。
ポイント1:資金と時間は潤沢であるに越したことはなし
申し込みはオンラインか電話で行い、1回の受験料は205ドル(2018年12月現在)。予約後は日程変更やキャンセルに費用が発生し、何をするにも金を要求される印象だ。基本的に土曜のみの実施で、混む時期は1カ月先まで予約が取れない。スコアは試験後約10日でわかるが、TOEFLから志望大学へのスコア送付に時間がかかるので、的確に受験をスケジューリングしていくことが成功への第一歩となる。ある程度慣れも必要なため、目標スコアに到達するまで複数回受験することを考えると、時間にもお金にも余裕を持つことが望ましい。オンラインでは空きがないように見えても、電話をすると席が取れることが稀にあるので、「どうしてもこの日に」という方は、ダメ元で電話をかけると良いだろう。
ポイント2:パスポート必須
気合いを入れて臨んだ初回はタコマ会場。渋滞を考慮し、かなり早めに自宅を出発した。結果、思い出したくもないが、テストを受けることすらできなかった。身分証明用のパスポートを忘れたのだ。正確に言うと忘れたというよりも、身分証明には州発行の運転免許証で良いだろうという、中途半端なアメリカ人気取りのせいであえなく撃沈した。ちなみに嘘も含めて言い訳を5種類くらい並べてみたが、取りつく島なし。TOEFLのIDチェックは空港での国内線搭乗よりも厳しかった。日本人であるわれわれは、パスポートを必ず携帯しよう。
ポイント3: 確かな集中力で精神統一を
最も驚いたのが、TOEFLは会場で手続きした人から順に試験を始めること。つまり、受験生ごとに時間差で試験が進行していくのだ。読む→聞く→話す→書くの順でテストが行われるのだが、信じられないことに私がまだ「読む」に集中している時に、隣の席で大男が会場内に響き渡る声で「話す」のセクションに突入した。200ドル以上払って適切な試験環境すら提供されないとは……正直、憤りすら覚える。ネットでは、入り時間についてさまざまな意見が飛び交っているが、結局は一長一短。確かな集中力でやり抜くしかない。
私は、志望していたワシントン大学独自の英語試験にパスすることで、このTOEFL地獄から逃れられた。言い換えるとTOEFLには完全に敗北したわけだが、私の経験が少しでもお役に立てればうれしい。受験生の皆さん、健闘を祈ります!
(Bobby Wagnerラブ/ベルビュー)
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