JBAS新年会、日米ビジネスの
「潮目」を語る
取材・文:溝江暁子 写真:JBAS提供
1月23日、ヒルトン・ベルビューで、シアトル日本商工会(春秋会)/Japan Business Association of Seattle(以下JBAS)の新年会が開かれました。2019年以来となる開催には、200人を超える関係者が集結。日米ビジネスの現在地と、次の一年に向けた連携の可能性を共有する場となりました。
JBAS会長・阿部茂樹さん(Civil Aircraft Engineering Service Co., Ltd.)
航空機産業をはじめ、技術もビジネスもそろうシアトルの地において、最後に壁になるのは「人」と「ネットワーク」です。日米の関係をこれからさらに発展させていくためには、人と人とのつながりが欠かせません。AIやITといった技術が急速に進化する時代だからこそ、情報を共有し、ネットワークを強化する場の役割はますます重要になっています。商工会が中心となって提言をまとめ、領事館や現地行政と対話し、企業と行政をつなぐ橋渡し役として力を尽くしていきます。今日のような出会いの積み重ねが、次のビジネスや協力関係につながっていくことを期待しています。
午後4時から始まったカクテルアワーには、来賓やビジネス関係者が続々と集まり、名刺交換や近況報告の輪が広がった。和やかな雰囲気の中で交流が深まると、あちこちで日英が入り交じる会話が聞こえ、航空、IT、物流、人材といった異なる分野の話題が交差していく。冬の夕暮れの光が差し込む会場では、久しぶりの再会を喜ぶ声と新たな出会いをつなぐ姿が見られ、ロビーは小さなビジネスフォーラムのような熱気に包まれていった。
カクテルアワーのひととき。グラスを手に、参加者同士が談笑する
午後6時、ジャパン・クリエイティブ・アーツ/ちきり&太鼓の学校の立石鈴太郎氏らによる力強い和太鼓がレセプションの幕開けを告げ、ハロルド・タニグチ氏と河村和美氏が司会を務めプログラムが進められた。会場には、ワシントン州議会、ワシントン州日米協会、各県人会などの関係者をはじめ、多くの来賓が顔をそろえた。当会名誉会長、在シアトル日本国総領事館伊従誠総領事は、草の根交流の積み重ねが日米関係の基盤であると述べ、2026年の米国建国250周年や文化・教育分野での交流拡大についても言及した。
「6年ぶりの開催に来場者数を案じていた」という阿部会長のスピーチとは裏腹に、会場は満席となり、新年会は大盛況のうちに行われた
来賓のあいさつに続き、新年の門出を祝う鏡開きが行われた。場内から上がる「よいしょ」の掛け声に合わせて、登壇者が木槌を打ち下ろし、会場は一体感に包まれた。続いて、元駐越米国大使館大使・元駐日米国首席公使のマイケル・W・マハラック氏が新年の祝意とともに、日米関係において「太平洋に線を引かない」ことの大切さに触れ乾杯の音頭を取った。
後半には、BCA土曜学校、ジャパンフェア、民間航空技術サービス(株)、ワシントン州日米協会、レバレジーズUSインク、米国日本通運株式会社シアトル支店、東レ・コンポジットマテリアルズアメリカ社、米国ヤマト運輸シアトル支店の代表が登壇し、それぞれの取り組みを紹介した。航空機部品の現地対応や人材支援、物流サービスなど、シアトルを拠点に広がる日米ビジネスの現場が具体的に語られ、会場の随所で名刺交換や意見交換が続いた。
色鮮やかな法被に身を包み、新年の祝樽を囲んで木槌を手に息を合わせる登壇者たち
対面開催の復活を象徴するこの日の新年会は、単なる賀詞交歓にとどまらず、次の一年に向けたネットワークづくりの出発点となった。変化の大きい時代の中で、JBASが担う「つなぐ役割」は、シアトルの日系ビジネスコミュニティーにとって、今後も重要性を増すだろう。
シアトル日本商工会(春秋会)
「春秋会」として創立。戦前1922年に領事館とシアトルの日本企業数社で結成された「木曜会」、1952年発足の「火曜会」を前身とする。ワシントン州シアトル圏の日本・日系社会と米国コミュニティーの間の貿易及びビジネス関係の促進、日本の教育と文化を推進する地元コミュニティーの取り組みの支援などを活動目的にしている
Japan Business Association of Seattle(Shunjukai)
2018 156th Ave. NE., #100, Bellevue, WA 98007
shunju@jbaseattle.org www.jbaseattle.org


















