バイト・オブ・シアトル限定!
青森県八戸 市グルメをシアトルで堪能
2016年と2017年に、全米でベスト・フード・フェスティバルとして選ばれたことも
当日の体験談を聞きました
出店を手がけたエンコンパス・ジャパン株式会社の松本康樹社長と、バイト・オブ・シアトルに訪れていた青森県八戸市の老舗店、かねご製餡株式会社の中居林達也代表のお2人に話を伺いました。
▪️エンコンパス・ジャパン株式会社 松本康樹社長
2021年にカークランドで設立、営業や試食などのテストマーケティングを通し、日本の食や雑貨をアメリカに進出させる事業支援を行うエンコンパス・ジャパン株式会社。
青森県と書かれたはっぴを着て、自らメニューの説明をする松本社長 ▶︎
社長の松本さんは、長年、アメリカのスタートアップ企業のソフトウェアを日本で販売する事業支援に携わってきた。パソコンの歴史の黎明期には米国マイクロソフト社の社員として日本と韓国支社の立ち上げを牽引。山田平安堂の漆食器や五島列島の鮮魚を卸すほか、対馬のプロモーションのため、ワシントン州にあるゲーム製作会社との交渉を担うなど日本とアメリカの架け橋となるさまざまなプロジェクトを行なっている。
事業支援をする上で何よりも大切なのは「お客さまの声や意見に耳を傾け常に変化を生むこと。バイト・オブ・シアトルではお客さまのリアクションが見え、発見と学びが多く、日本食のテスト販売を行う最適な場だった」と話す。本イベントに向け、マーケティングだけではなく食材の輸入手配からブースのセッティング、接客まで幅広く対応した。初めての参加で挑戦が求められる場面もあったが、八戸市とシークレット・フォートの出展が無事に成功しホッとしたという。
「シアトルは大手IT企業が多数あることで全米や全世界から人が集まり、飲食店でお金を使ってくれる人が多い。日本食の人気も高く、テストマーケティングに恵まれた条件がそろっている。これからも日本の良いものをもっとアメリカに広められるように支援ができれば」と語ってくれた。
▪️かねご製餡株式会社 中居林達也代表
かねご製餡株式会社は1968年に創業し、幅広い顧客を対象にあん類の製造、菓子の販売を行っている。取り扱う小豆の産地はさまざまだが、豆の風味がしっかりと感じられるカナダ産は北海道産に次いで使用することが多く、軟水で柔らかく炊き、優しい味わいのあん製品を製造している。オリジナルブランドの「匠あんこ堂」では「ショコラ羊羹・フロマージュ羊羹」というドライフルーツやナッツ、オレンジピールや桜葉入りの目新しい一口サイズの羊羹を6種類販売。ほかにも子どもと一緒に和菓子を作れる「子どもねりきり」セットなど多様な商品を取り扱う。
◀︎ イベント当日は、中居林代表も自ら販売を行った
日本とは味の好みや認識が異なるアメリカでは、どのようなアプローチができるか探りたいと話す中居林さん。イベント当日は、ブースに訪れた客にあんこの説明をすると「小豆でできているならヘルシーだね!」と言われることが多く、健康志向の高さを感じたと話す。そこで、岩手大学と共同研究で開発・特許を取得した砂糖を使わないあんこが使えないかと考えた。また白餡がベースのお菓子であれば淡白で主張が少なく、アメリカでも受け入れられやすいだろう。
「あんこの扱い方は、必ずしも日本と同じでなくても良いと思います。アメリカならではのあんこがあればいい。いつか小豆のことをもっと知ってもらい、生活の中にあんこが登場するようになったら、ちょっとかっこいいかな」と今後のビジョンを語る。実際に現地の空気を感じいろいろな人と出会うと、新たな商売の発想が生まれてくると言う。「もっとシアトルのことを知り、情報を集めながら、どのような商品を供給できるか考えていきたい」とも話してくれた。