中年過ぎてもせっせとハイキングやスキーにでかけて平気だったせいか、年老いても同じ力が維持できるものと過信していたようだ。ところが1カ月くらい前から、左足全体がしびれて痛くて歩けない程になってしまった。左足の外側が、尻から親指に至るまでしびれて痛むのだ。どうも運動し過ぎたようだ。
友人から「操体」と称する日本式健康法のことを聞いたので行ってみると「ああ、坐骨神経痛ですね。あなたの場合は表面の筋肉や靭帯の障害を通り越して深層筋が凝って坐骨神経を圧迫しているのです」と言われた。「まさか自分が坐骨神経痛!」と思ったが仕方がない。「3カ月程治療に通えば治るが、治療を受けている間は1回30分以内の軽い運動を週3回までに抑えること」と言われてがっくり。
考えればここ半年間はピックルボールやダンスに連日明け暮れ、ピックルボールを4時間やった後で3時間踊った日が何度もあった。合計すれば平均週20時間以上も激しく体を動かしていたのだ。恐らく身体が「ちょっと休んだら」と言ってくれているのだろう。だけど今や中毒になってしまったピックルボールのプレー時間を10分の1以下に短縮せよと言われて意気消沈している。
因みに友人のミチコさんは自分より4歳も年上なのに、グラウス・マウンテンを年中週1、2回登り、下山してから更にダンス、他の日は水泳、ウエイト・トレーニング。夜も12時過ぎまで起きて酒もよく飲んでいるのにとても元気。自分は何と情けないのだ。
ピックルボールの回数を減らし、激しい動きを控えつつ週1回操体の治療に通って3週間になるが、目立ってよくならない。セラピストに「本当に治って元通り毎日運動できるようになるの?」と聞くと、「元通り動けるようにはなるだろうが、その後もあなたの年齢では運動量をぐんと減らさなければならない」と言われてしょんぼり。どうしよう?
振り返ってみると、何十年もジムに通いつつ、せっせとアウトドアに行っていた時が一番元気がよかったように記憶する。4マイルの山道を上って適度に疲れてくると一種の陶酔状態というのか、「このままどこまでも何時まででも上れる」ような気分になったことが何度もある。そんな日は夜になってもミチコさんのように疲れが出なかった。あの時実感したように健康維持には山歩きが一番なのだろうか。
これを機会にちょっと生活内容を変えてみよう。天気もよくなってきたので足が治れば山にも出かけてみよう。人生「七転び八起き」。だけど今はちょっと転んだまま起き上がれない。
悔しい……。
[カナダで再出発]