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イベントクローズアップ拡大版③ ブロードウェイ·ミュージカル「カンパニー」

ブロードウェイ・ミュージカル
「カンパニー」

アメリカの演劇界で最も権威あるトニー賞の5部門で受賞を果たしているミュージカル·コメディー「カンパニー」がパラマウント·シアターにて7月28日まで上演中です。

取材・文:フォーリー由香

1970年にブロードウェイにて初演され、翌年の71年には、トニー賞のミュージカル部門で作品賞、脚本賞、オリジナル楽曲賞、作詞賞を受賞したミュージカル·コメディー。脚本は、劇作家や俳優として活躍したジョージ·ファース氏が手掛け、半世紀以上にわたりミュージカル界に貢献し2015年に大統領自由勲章など、さまざまな賞を受賞したブロードウェイのレジェンド、スティーブン·ソンドハイム氏がすべての楽曲を作詞·作曲を担当した。

© Matthew Murphy for MurphyMade

テオ役のデビッド·ソコラ-(左)とボビー役のブリトニー·コールマン(右)

© Matthew Murphy for MurphyMade

カップルのデビッドとジェニーと会話中のボビー

「35」という大きな数字のバルーンの前に座る

© Matthew Murphy for MurphyMade

90年代には、前述の2人によって時代にそぐわない台詞の変更や削除など、脚本が改訂され、2007年にトニー賞ミュージカル·リバイバル作品賞を受賞。さらに、映画プロデューサーのクリス·ハーパー氏により現代的な視点から再解釈され、主人公の性別を男性から女性に変更。テーマはそのまま舞台を現代に移し幅広いセクシュアリティを尊重する現代社会を反映したものに再び生まれ変わり、2022年には2度目のトニー賞ミュージカル·リバイバル作品賞を受賞した。

話の舞台となるのはニューヨーク。恋愛や仕事に忙しい独身女性のボビーが、35歳の誕生日に仲間(カンパニー)を通じて、自身の人生観や結婚観について考える様子を描く。「なぜ結婚しないの?」「年齢的にももう落ち着いてもいいのでは?」と口々に尋ねる仲間たち。結婚と独身、友情と孤独をテーマに、人間の複雑な感情や関係性を探求する普遍的な作品だ。

「35歳クライシス」という言葉があるように、この時期、多くの女性が人生の転換点に直面する。ここでの選択がその後の人生を形作る鍵となると言っても過言ではない。ボビーと同世代の女性をはじめ、若い女性やカップルにおすすめの作品。

COMPANY
日程:上演中~7月28日(日)
場所:The Paramount Theatre
911 Pine St., Seattle, WA 98101
料金:$38~ ※推奨年齢12歳以上
問い合わせ:☎︎ 206-682-1414、boxoffice@stgpresents.org
詳細:www.stgpresents.org