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麻葉の見た―アーミッシュの世界 ~第3回~

10年前からアーミッシュ文化について調べている筆者が、2度にわたってペンシルヴァニア州、オハイオ州のアーミッシュ・コミュニティーで暮らした体験を紹介。

寄稿・写真 吉田麻葉

■アーミッシュの女の子もスイーツ好き

resize0447 車、テレビ、パソコンを持ってはダメ、服は決まったものを着る、大学進学も基本NG……。アーミッシュとして生きていくためには様々な制限があります。ただ、意外にも「食」についてはまったくタブーがありません。マクドナルドやサブウェイ、中華料理やインドカレー屋に行くのもOK。むしろ、私のアーミッシュの友達は外食するのを楽しんでいました。友だちは20歳の女性でスイーツが大好き。一緒に出掛けると、よく「甘い物を食べよう」と誘われました。フローズンヨーグルト屋、ソフトプレッツェル屋などに立ち寄ってひと休みするのが、お出かけしたときの私たちの習慣。アーミッシュの女の子とアジア人の組み合わせはさすがに珍しいらしく、周囲の視線をジロジロと感じました。

■自然志向のアーミッシュの食生活は?

resize0448 ナチュラルライフのアーミッシュは自然志向、健康志向な食事をしているのかと思いきや、実際は否。手作りクッキーの砂糖の分量には驚いたし、夕食にスナック菓子を食べているシーンも見ました。料理の味付けはアメリカの他の食事同様かなり濃いものでした。個人的には「そんなにケチャップかけない方がいいのでは? 野菜をもっと食べた方がいいのでは?」と余計な心配が頭から離れませんでした。

一度、滞在先のアーミッシュ家族に巻き寿司を作ってあげたことがありました。長女とお母さん、お父さんは喜んで食べてくれたものの、子どもたちは微妙な反応……。4歳の男の子に至っては、口に入れた途端表情を曇らせたかと思うと泣き出してしまいました。白米を食べる習慣がほとんどない上に酢の味付けと、なじみのない味なので驚いたのかも。

ちなみに、泣き出してしまった男の子はニンジンが大好物。畑のニンジンを引っこ抜いて、井戸水で洗ってかじっている姿が可愛くて思わず写真に撮ってしまいました。こんな笑顔で食べてくれるような日本食を、次回は作ってあげたいものです。

[麻葉アーミッシュの世界]