Home 観光・エンタメ シニアがなんだ!カナダで再出発 日本行きの準備〜シニアがな...

日本行きの準備〜シニアがなんだ! カナダで再出発

在シアトル日本国総領事館に現地職員として39年間勤務した後に、2013年定年退職した武田 彰さんが綴るハッピー・シニアライフ。国境を超えるものの、シアトルに隣接する都市であるカナダのバンクーバーB.C.で過ごす海外リタイアメント生活を、お伝えしていきます。

 

日本行きの準備

延び延びになっていた日本行きだが、9 月下旬、北海道 · 釧路で避暑生活を送る友人の勧めもあり、4年ぶりに決行。シアトルの友人(日本人)、相棒のジェームズとの 3 人旅だ。楽しみな反面、心配事も多い。準備は複雑化し、移動にもまごつきそうで、旅がますます億劫おっくう に。

本食は年を取るにつれ恋しさが増す麺類にカレー旅館での懐石やホテルの和朝食もうれしい
前回の日本行きは2019年の春横浜からバンクーバー行きのクルーズ船に乗った

まず飛行機は予定通り運航されるか、老体で長時間耐え得るか不安が募る。国内移動では大荷物を抱え、どんどん変わる交通手段がこなせるか、レンタカーの運転も気がかり。フライトやホテルは比較サイトが便利だが、落とし穴も。巧みなセールス網をくぐり抜けつつ、目的を達するまで長い時間を要する。

今回は函館から新幹線で東北を回って京都へ移動するため、「ジャパン·レール·パス」を利用。日系代理店を通して買ったが、条件が山ほどあってややこしい。北米永住日本人は外国に10 年以上住むことを証明し、直接出向いて引換証を入手する必要がある。なぜデジタル化しないのかと不満を言いつつ、正式サイトから直接購入すると割高なので我慢。日本での連絡手段も困る。ルーターまたは携帯電話を成田空港でレンタルする? 宿や店のWi-Fiで事足りる?

クルーズ旅で1日だけ立ち寄った釧路の魚市場同市に住む友人は魚が日本一うまいと言う今回じっくり味わいたい

さて、手土産はどうするか。以前はスモークサーモン、ダンジネスクラブ、松茸などを持参したものだが、何でも日本で買える時代だ。友人は、アーモンドロカやフランズのチョコレートを希望。好みがわからない場合、ケチと思われるとしゃく だが、シニアを理由に手ぶらでも許される?

飛行機に乗ると多くの若い乗客がこれを前席の後ろにぶら下げている自分もとコストコで見つけたセール中のタブレットを買った

地元産のプロポリスは小さくて手土産に重宝する東京の若い友人のリクエストフリトスというコーンチップスは成田空港から宅配便で送れるよう荷造り
弟夫婦に孫が増えた3人兄妹の末っ子も母になったかとしみじみ思っていたらすでに1歳と言う

 

日本でしたいこと(食べ物関連+)は逐次メモっておく。北海道ならシーベリー、ざんぎ、プリン、コロッケ、ラーメン。釧路の幣舞橋ぬさまいばし や、新潟 · 南魚沼の田んぼの風景も見たい。京都では、はく 、くりやの各おはぎに、田ごとの京料理。カレー好きなので、東京なら荻窪のすぱいす、新宿の草枕やモンスナックに行ってみたい。

弟家族には今回も会うが、30 年以上断交している兄とも思い切って話をしようか。旧学友ふたりのうち、ひとりはアニメのキャラクターの扮装で、今や博物館の人気者。新宿駅近くで昼食の約束をした。もうひとりは故郷にいるが、足を痛めて出づらくなったとか。お互いそういう年齢かと思い知らされた。大阪や京都では移住後にできた友人たちとも会う。家族や友との再会に懐かしさがこみ上げるも、渡航まで緊張は続く。

増え続ける携行品の準備も大変サプリメントはこれ以上あるが旅行には数を絞らないといけない
過去にジャパンレールパスを使ったのは40年以上前だったろうか駅員さんに見せるだけで予約も何もなしでスイスイ利用できた今はグリーン車なら予約が必要入国の際にスタンプを押してもらうなどより煩雑に
武田 彰
滋賀県生まれの団塊世代。京都産業大学卒業後日本を脱出。ヨーロッパで半年間過ごした後シアトルに。在シアトル日本国総領事館に現地職員として39年間勤務。政治経済や広報文化などの分野で活躍。ワシントン大学で英語文学士号、シアトル大学でESL教師の資格を取得。2013年10月定年退職。趣味はピックルボールと社交ダンス。