ファルコンズ戦に注目!今季のシーホークス
長いNFLのオフシーズンも終了間近。シーホークスは9月10日の敵地でのパッカーズ戦で開幕を迎えます。昨季は足を骨折したアール・トーマスが引退をほのめかしたり、試合中にブチ切れたリチャード・シャーマンのトレードのうわさが絶えないなど不安材料もありましたが、チームの主軸選手はほぼ残留。ラッセル・ウィルソンはキャンプ早々からダグ・ボールドウィンやタイラー・ロケットなど、複数のレシーバーにどんぴしゃのロングパスを投げ分ける好調ぶり。クォーターバックを守るオフェンスラインがようやく改善されたきた証とも言えそうです。
ただ、ビルズへ移籍したキッカーのスティーブ・ハウシュカの代わりに、ブレア・ウォルシュと契約したのには驚きました。ウォルシュはシーホークスと対戦した2015年のプレーオフで、バイキングスの逆転勝利がかかったわずか27ヤードのフィールドゴールに失敗した選手。あの時は喜んだシーホークスのファンも、ちょっと不安に感じる人選です。
今季見逃せないホームゲームは11月20日のアトランタ・ファルコンズ戦。シーホークスがディビジョナル・プレーオフで敗れ、スーパーボウルでは第3クォーター中盤までペイトリオッツを相手に25点のリードを奪いながらも、そこから急激に失速し、史上初の延長戦へと持ち込まれた挙句の果てに初優勝を逃したチームです。
昨季1試合平均リーグ最多の33点を記録したファルコンズは強力なオフェンスが武器。クォーターバックのマット・ライアンは昨季のMVP。身長2メートル弱、体重100キロの巨体ながらスピードもあるフリオ・ジョーンズは、2人がかりでなければ守り切れないと言われる怪物レシーバー。昨年10月の対戦時のサイドラインでシャーマンが言葉を荒げたのは、故障中のキャム・チャンセラーの代役を務めた選手の連携ミスで、そのジョーンズが誰にもカバーされず、がら空き状態で36ヤードのタッチダウンを決めた直後でした。
シーホークスの最大武器はディフェンスですが、ファルコンズの監督ダン・クインは3年前までシーホークスの守備コーチだった人物。チームの戦術や選手の癖に明るいだけに厄介です。幸いにも、リーグ最強オフェンスを築いた攻撃コーチのカイル・シャナハンは今季から49ersの監督に就任し、後任のスティーブ・サーキジアンにNFLでの攻撃コーチ歴はなし。しかし、USC時代のピート・キャロル監督の下で8年間働いた後、2013年まではワシントン大学の監督、昨季はプレーオフでハスキーズを破った強豪アラバマ大学のコーチを務めた人。シアトルではなじみのある名前です。
[スポーツウォッチング]