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シアトルにプロ・アイスホッケー・チームができるかも?

アイスホッケーの魅力はスピード感あふれるプレー

2007-08年シーズンを最後にスーパーソニックスがオクラホマシティーへ移転して以来、NBAのチームがシアトルに復活する日を夢見ている人は多いですよね。これまでクリス・ハンセン氏を始めとする地元の投資家グループが何とか SoDo(ソードー)エリアに新しいアリーナを建設し、NBAチームを誘致しようと活動してきたのですが、シアトル市議会からも、NBAからも承認が得られませんでした。

あきらめムードが続いていた中、12月上旬に意外な進展がありました。キー・アリーナの改修案が市議会で可決され、その数日後にはナショナル・ホッケー・リーグ(NHL)がシアトルへのチーム誘致申請書を受諾したと発表したのです。

チーム誕生までにはまだハードルはあります。まずは1月から始まる「シーズン・チケット・ドライブ」で地元住民の関心がどれだけ高いか、NHLに証明しなければなりません。具体的には、まだ存在しないチームのシーズン・チケット購入へ向け、どれだけのファンがデポジットを払ってくれるかということです。

NHLのリーグ優勝戦と優勝トロフィーはスタンレーカップと呼ばれる

ちなみに今季からゴールデンナイツが誕生したラスベガスでは2015年 2月にこのプロセスを開始。1カ月以内に総座席数の半数を超す9,000席が売れ、2016年9月に1万6,000席の年間シートが完売する3カ月前、
チーム誘致が正式に承認されました。そのおかげで、現在NHLには合計31チームあり、4地区のうち1地区だけが7チーム編成という不均衡な状態となっています。ここにシアトルが加われば、全地区8チーム、両カンファレンス16チームの均整の取れたリーグになります。

また、チーム誘致決定後にNHLへ支払う金額が1年前のラスベガスでは5憶ドルだったところが、今回のシアトルへの誘致にロサンゼルスの投資家グループが合意した金額は30パーセント増の6.5憶ドル。リーグの運営面でも好材料が多く、ゲイリー・ベットマン・コミッショナーはまだ決まったわけではないとしながらも、現時点でのリーグ拡張チームの候補地はシアトルのみと明言しています。

試合前のアイスリンクに投影されたスタンレーカップ

NHLの前身の1つであるPCHAのシアトル・メトロポリタンズがスタンレー・カップのトロフィーを手にしてからちょうど100年後に舞い込んできたこのニュース。これからキー・アリーナの改修工事が順調に進み、シーズン・チケット・ドライブが成功すれば、2020年秋にはバンクーバーまで行かずにNHLの試合を生観戦できるかもしれません。

10月に就任したばかりのジェニー・ダーカン市長はもちろんソニックスの復活もあきらめておらず、NBAにも話を持ちかけると意欲的。シアトルのスポーツ観戦事情はますます充実しそうです。

All Photos by Misa Kanaoka

[スポーツウォッチング]