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シアトルでNBA選手のプレーを見るなら

レイニアビーチ高校の先輩ジャマール・クロフォード(左)と 後輩ケビン・ポーター(右)
レイニアビーチ高校の先輩ジャマールクロフォード左と後輩ケビンポーター右

2007-08年シーズンを最後にスーパーソニックスがオクラホマシティへ移転して以来、シアトルではNBAの試合が見られなくなりました。そんなシアトルのバスケファンにNBA選手のプレーを間近で見られる機会を提供してくれているのが、レイニアビーチ高校出身で3度NBAシックスマン賞に輝いたロサンゼルス・クリッパーズのジャマール・クロフォードです。クロフォードは毎年7月上旬から8月末の週末に、シアトル・パシフィック大学の体育館でプロアマリーグを開催しています。チームの大半はアマチュア選手ですが、クロフォードをはじめ、アイザイア・トーマスやネイト・ロビンソンなど、シアトル出身のNBA選手も混じって試合に出ています。
このリーグは1996年に当時NBA選手だったダグ・クリスティーが創設し、現役引退前年の2006年にレイニアビーチ高校の後輩にあたるクロフォードに運営を委ねたもの。NBA選手にとってオフシーズンとなる夏の間、地元でセミプロ級の選手と試合を行うことで双方の練習に役立て、その試合を公開することで将来プロを目指す少年少女を刺激し、バスケに飢えている地元ファンを喜ばせる一石四鳥のイベント。入場料は大人5ドル、17歳以下は無料と良心的ながら、過去にはコービー・ブライアントやケビン・デュラント、今年はポール・ジョージなどの豪華メンバーも飛び入り参加しています。
15日に行われたオールスター戦には、昨年のNBAオールスター戦のスラムダンクコンテストで優勝したザック・ラビーンが3年連続で登場しました。ボセル高校出身のラビーンはファンの期待通り、機会を見つけては迫力あるダンクシュートを披露。また、左右に揺さぶる彼の巧みなドリブルを前に、ディフェンス選手がバランスを失い、接触なしで転倒した場面では会場に大歓声が上がりました。
6月のドラフトでサンアントニオ・スパーズから1巡指名を受けたばかりのデジョンテ・マレーは初参加。レイニアビーチ高校からワシントン大学を経て今秋NBAデビューを果たす、まさに地元期待の星です。そして今秋からレイニアビーチ高校3年生になるケビン・ポーターもプロに混じって出場。ESPNのポジション別高校選手ランキングで全米6位に入るシューティングガードで、2年後の進学先にどの大学を選ぶのか注目される選手です。クロフォードも将来を有望された高校時代にこのリーグでNBA選手と同じコートに立っており、当時の自分と姿が重なるのか、試合中は頻繁にポーターにアドバイスしていました。こうしてシアトルでも次世代のNBA選手が育っていくのでしょう。彼らの地元愛に感謝したいです。

[スポーツウォッチング]

MBAを取得し某IT企業のファイナンス部門で10年勤務するも、大のスポーツ好きが高じて脱サラ。スポーツライターへ転身。「スポーツは見て楽しむもの」をモットーに年中スポーツ観戦に大忙し。www.afnjapan.comでアメフト情報も発信中。