ソイソースインターンのようすけ君が、世界遺産マチュピチュを観るために行った7泊8日のペルー旅行記をお届けします。
文・写真:大林要介
いきなりのトラブル、ロスト・バゲージ
失われたインカの空中都市として知られる「マチュピチュ」は、ペルーのクスコ県にあるインカ帝国の遺跡である。クスコの標高は高さおよそ3,400mに位置しており、標高は富士山の山頂付近と同じくらい。
到着後はクスコをゆっくりと観光しようと考えていたものの、クスコ空港でまさかのロスト・バゲージ、荷物が届かないというハプニングに見舞われた。残された手荷物は本と貴重品だけ。空港の受付に問い合わせると、3時間後の便で届くと言われたが、次の便にも荷物はなかった。明日着る服すらなかったので、急いでクスコ市街へショッピングに出かけた。パンツは下着専門店でしか売っておらず、店員さんは女性のみ。同行の友人と一緒に恥ずかしい思いを我慢しながら、なんとか購入。とんでもないトラブルだったものの、南米で生活に必要なものを買い揃えるという未知の体験を全力でエンジョイした。
世界遺産マチュピチュを堪能
翌日、次の宿泊地であるマチュピチュ村へと向かった。マチュピチュ村はマチュピチュの麓にあり、どこか日本の温泉街を思い出すような村だ。色々なルートがある中で、僕たちはバスと徒歩を選んだ。バスで約7時間半の道のりを進んだ後に、約3時間半も歩くことになるので、体力に自信のある人向けのルートだと思う。徒歩での移動は線路に沿って歩くので、目の前を電車が通りすぎる光景を何度も見た。
続いて、マチュピチュ村からマチュピチュにバスで向かった。山頂付近にあるマチュピチュへの入り口を抜けた僕たちは、あまりの美しさに言葉を失ってしまった。マチュピチュはひたすら雄大で、神秘的だった。なぜこの地に作られ、なぜここまで正確な建築が可能であったかは未だ解明されていないという。この謎に人を惹きつける魅力があるのだろう。放心しきっていた僕たちは、下山なら大して苦労しないだろうと歩いて山を降りたが、現実は甘くなく、最後は足腰がガクガクになってしまった。
マチュピチュを観光した翌日、クスコとマチュピチュを結ぶペルーの国鉄「ペルーレイル」に乗ってクスコへ向かった。道中はペルーの険しい山々やあたり一面の田園地帯、ウルバンバ川の濁流を眺めた。クスコに到着後、空港で無事荷物をピックアップすることができた。
珍妙だけどおいしいペルー料理
最後にペルーで食べた料理を紹介したい。僕たちは観光地から少し外れた地区にある、ローカル行きつけのレストランを訪ねた。メニューはスペイン語表記のみ。英語が通じないので、とりあえず看板に大きく書いてあったメニューをジェスチャーで頼む。ドキドキしながら待っていると、お皿が運ばれてきてビックリ仰天した。見たこともないような珍妙な料理の数々が、食べきれないほどテーブルに置かれたのだ。
おそるおそる口をつけると、具沢山な野菜スープはあっさりと塩味がきいて、すんなり完食。油で丸ごと揚げたジャガイモの中にはひき肉がぎっしり詰まっていて、薄めに味付けされた炒飯との組み合わせが絶妙だった。どれもこれも見た目に反しておいしいので、僕たちはすっかりペルー料理の虜になってしまった。
トラブルも楽しめる南米の旅、皆さんもぜひチャレンジしてほしい。