早いもので、大学アメフトではボウルゲームのシーズン到来です。全米ランキング6位で開幕し、プレーオフ出場が期待されていたワシントン大学は予想外の黒星を喫し、レギュラーシーズンを9勝3敗で終了。全米で4チームのみが選出されるプレーオフは逃したものの、2年ぶりのPac-12優勝でローズボウル出場が決定しました。元日にはBig10覇者のオハイオ州立大学と対戦します。
12月中旬から1月上旬にかけて40試合もが組まれるボウルゲームは、レギュラーシーズンで好成績を収めたチームが出場招待されるご褒美的な試合。数あるボウルゲームの中でもローズ、シュガー、オレンジ、コットン、フィエスタ、ピーチの6大ボウルは別格で、3年交代で2つがプレーオフ準決勝に指定されます。その中でも、「The Granddaddy of Them All」と呼ばれるローズボウルは最古の歴史を誇り、2019年で第105回を迎える伝統の一戦です。
プレーオフ準決勝指定年以外はPac-12とBig10の覇者が対決するこのローズボウルに、ワシントン大学が出場するのは18年ぶりです。ワシントン大学は2016年にもPac-12で優勝したのですが、その年はプレーオフに選ばれ、ピーチボウルに出場し、アラバマ大学に完敗。ローズボウルがプレーオフ準決勝になった昨季はプレーオフに選ばれず、フィエスタボウルでペンシルベニア州立大学に惜敗。それでも、1年生時から先発出場し、チームを3年連続で6大ボウルゲームへ導いたクオーターバックのジェイク・ブラウニング選手やランニングバックのマイルス・ギャスキン選手は大したもの。大学選手として最後の最後に踏めることになったローズボウルの舞台では、ぜひ有終の美を飾って欲しいものです。
ローズボウルは試合前にパサデナの街を練り歩くパレードでも有名です。色とりどりの花で飾り尽くされたフロート(山車)が次から次へと現れる光景はまさに圧巻。それだけでも一見の価値があります。ローズボウル出場2校のフロートも応援歌を流しながら登場。スタジアムへ向かう途中、パレード見物に立ち寄るファンの気持ちを駆り立てます。ロサンゼルス周辺は空港もホテルの数も多く非常に便利。シアトルからも大勢が駆けつけるはずで、中立地での試合ながら大勢のUWファンに囲まれた楽しい観戦になること間違いなし。年末年始のプチ旅行にいかがでしょう?
さて、このコラムは今回で最終回となります。7年間、私の拙い文章を読んでいただき、ありがとうございました。少しでもシアトルの皆さんのスポーツ観戦のお役に立てたなら幸いです。
Photos by Misa Kanaoka