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栄養士に聞く! これからの季節に食べたいローカル食材

管理栄養士のバリット左由利さんに、春から夏にかけてシアトルで手に入るローカル食材について聞きました。

 

腸内環境を整える
ワラワラ・スイート・オニオン Walla Walla Sweet Onion

ワシントン州ワラワラ産の甘くておいしい玉ネギは6・7月に新玉ネギが出回ります。玉ネギは腸活には欠かせない食材。腸内の善玉菌を増加させ、イヌリンという食物繊維が豊富なので、便秘予防に◎。比較的安く手に入り、どんな料理にも使いやすいのがいいですね。

 

免疫力アップ
モーレル・マッシュルーム Morel Mushroom

2・3月が旬。抗酸化・抗炎症作用のあるセレニウムがたっぷりで、免疫細胞を強くし、炎症を抑える働きがあります。ぜんそくなどの肺疾患や乳がん予防にも効果大。カルシウムの吸収を助けるビタミンDもたくさん。くせのない味で、パスタにもぴったりの便利な食材です。

 

美肌・エイジング対策
ボタンエビ Spot Prawn

シアトルでは5・6月に旬を迎える人気のシーフード。良質なたんぱく質と抗酸化作用のあるセレニウムを含み、内臓や肌トラブルを引き起こす体内の活性酸素を軽減します。甘くてプリプリのボタンエビは、セビチェなどにして食べるのがおすすめ。

 

デトックスと骨粗しょう症防止に
パクチー Cilantro

体内に溜まったヒ素やカドミウム、水銀などの金属や毒素を排出する働きがあります。旬は3~6月と10~11月。ビタミンKが骨を強くし、骨粗しょう症防止にも抜群の効果を発揮します。

※出血防止作用もあり、クマデンなど抗血栓薬を服用中の場合、医師へ相談が必要。

 

コレステロールを下げる
リンゴ Washington Apple

ワシントン州は国内生産第1位で新鮮なリンゴが手に入りやすい土地柄。収穫は8月から始まります。がん細胞の成長を抑える食物繊維の一種、ペクチンが含まれ、血中の余分なコレステロールを排除し、高血圧や心臓病の改善にも良いとされます。

 

オーガニックの ローカル食材でしっかり栄養を!

食事は、免疫力といった日々の健康はもちろん、アンチエイジングやダイエットなどの美容とも密接な関係にあります。正しい食生活はあらゆる病気を防ぐ「予防医学」。精製された炭水化物や、牛肉など赤い肉が多いアメリカの食事は栄養も偏りがちで、小柄な日本人がこうした食生活を続けると肥満や糖尿病の恐れも。足りない栄養をサプリメントで補う人もいますが、自然の食べ物にはかないません。各ビタミンや食物繊維などの栄養素がまとめて入っており、効率的に体に吸収できます。それも、移動距離が少なく新鮮なローカル食材で、栄養価がより高く安全なオーガニックなら言うことなし。ただ、全てをオーガニックにするのはハードルが高いという人もいるでしょう。その場合は、農薬に汚染されている度合いの高い農産物リスト「ダーティー・ダズン」(www.ewg.org/foodnews/dirtydozen.php)を参考に、イチゴやリンゴなど果物全般、ホウ
レンソウ、トマトといった順位の高い食材のみ、オーガニックを取り入れてみてはいかがですか。また、冷凍のオーガニック野菜は収穫してすぐ凍らせるため、意外と栄養価が高く、比較的安価で取り入れやすくなっています。生産者支援や環境保護のためにも、オーガニックのローカル食材をできるだけ意識して購入したいですね。

 

バリット左由利(RD、CD)■病気の予防と改善のための栄養カウンセリングを、日本語と英語で行う。不調の元を心や環境面などから総合的に診断し、食事療法やハーブを使った自然療法でサポートする。シアトルやベルビュー近郊で健康に関する食と栄養セミナーも開催。直近のセミナーは「アンチエイジング」について。2月25日(月)と2月28日(木)いずれも6pm~7pm、クイーン・アンにて。セミナー詳細や個別の栄養相談はメールにて。

 

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小林 真依子
編集スタッフ。金融業界で勤務の後、2016 年より長年の夢であった留学のためシアトルへ。毎日の小さな「オモシロイ」を求めて日々シアトルを探索中。テクノロジーの町にいながらアナログを楽しむ関西人。