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体幹運動の応用

本紙2017年9月8日号で、簡単にできる体幹運動を紹介しましたが、今回はその応用の仕方について書きたいと思います。

まず、簡単におさらいをしますと、ドローイン(Abdominal Hollowing)は、仰向けに寝た状態で両膝を立て、息を吐き出しながらお腹をぐっと引っ込めたまま3秒ほどキー プするというものでした。実はこの体勢は、骨盤を持ち上げるブリッジという運動時の体勢と同じなので、ただ仰向けに寝て骨盤を持ち上げるだけではなく、ドローインをした状態でブリッジをすれば、一緒に体幹運動にもなり、相乗効果を得られます。

ドローインはお腹をぐっとへこませる状態ですが、慣れるとこの状態をキープしたまま呼吸もできますので、腕立て伏せや腹筋運動をしているときでも一緒にできます。座ったままの姿勢でも良いので、運動する時間がないという人も、オフィスでデスクワークをしながら工夫してできると思います。私も運転中に信号待ちの間、お腹を引っ込めてドローインを時々することもあります。

次に腹部のブレーシング(Abdominal Bracing)です。これもおさらいをしますと、 座った状態で腰と背中をピンとそらして、息 を吐き出しながら、または息を止めて、お腹の側面を外側に押し出す、というものです。

これは、大きな声を出したり、重いものを持ち上げたりするときに、本能的にお腹に力を入れる感覚とよく似ています。よって、これを日頃から練習して鍛えておくと、荷物を 持つときや、急に姿勢が変わって腰に負担がかかる場合、けがをするリスクが減ると思い ます。

これもドローインと同じく、慣れると呼吸しながらでも維持できるので、日頃の運動と同時に行うことが可能です。私の場合、やはり何か持ち上げるとき、腰をサポートする ためにブレーシングをしています。ちなみに何かを床から持ち上げるときは、腰を曲げずにスクワットをすると安全ですので、スクワットと一緒にブレーシングすることをお勧めします。

ヨガやストレッチを日頃からしている方でも、このふたつの体幹運動を一緒に応用することで、全く違う運動効果を得られます。ただ、気を付けて欲しいのですが、何か特殊なリハビリや治療のための運動をしている場合にはお勧めしません。あくまでも、けがをしていない状態で日頃手軽にできる体幹運動として行うようにしてください。

[パク先生カイロプラクティック]

朴俊秀 (パク・ジュンス)
韓国(ソウル)生まれ。5才から中学卒業まで日本で育ち、高校からはアメリカで過ごす。 Southern California University of Health SciencesでDoctor of Chiropracticを専攻、VA Greater Los Angeles Health-care Center、VA Sepulveda Ambulatory Hospital 等の総合病院で、Professional Health Trainingを取得。 アクアセラピー(水中リハビリエキササイズ)のインストラクター等、リハビリの経験も多数。 Best Care Chiropractic 32020 1st Ave. S., Suite 114 Federal Way, WA 98003 ☎ 253-838-2744