コリアンダーは、人によって好き嫌いがはっきり分かれるハーブです。タイ料理やベトナム料理には欠かせませんが、実は私も苦手で避けていました。しかし、多少無理をしても食べたほうがいいのでは、と思わされるほど沢山の効能が詰まっています。
コリアンダーはセリ科の一年草で、料理によく使われます。地域によって名前が異なり、英語圏ではコリアンダーやシラントロ、タイではパクチー、中国では香草(シャンツァイ)や中国パセリと、いろいろな名前で呼ばれますが同一の植物です。強い芳香を持ち、葉と果実で香りが異なります。
食用ハーブとしての効能には、消化促進、口臭や体臭の緩和、胃の調子を整えて胃もたれを予防するなどがあげられます。腸内ガスを排出する効果があるのでお腹の膨満感の予防、二日酔い、偏頭痛の緩和も期待できます。デトックス効果があり、体内の毒素や重金属の排出にも役立つと言われています。このことから、むくみや便秘、肌荒れなどの改善も期待できます。ビタミンも豊富でビタミンA、B 2、C を含み、カルシウム、鉄などの栄養素も含んでいます。
ハーブティーとしては、消化を促進する効果から、食べ過ぎの後に飲むと胃がすっきりします。いれ方は、ティーポットに生のコリアンダーをちぎって入れ、熱湯を注いで3分置きます。
どうしても生で食べられないという人は、カレーを作るときにスパイスのコリアンダーを入れてみるといいでしょう。匂いも気にならず、カレーは一段と風味豊かになりコクも増しておいしくなります。
コリアンダーはアロマテラピーの精油にもあります。リナロール、シネオールなどの芳香成分で鎮静作用、気分のリフレッシュなどが期待できます。食用と違い、精油になるとスパイシーで甘い官能的な香りとなり、化粧品や香水などにも用いられます。体臭が気になる方は、バスソルトの中に数滴入れるのがオススメ。
これらをみても、匂いがきついと避けている方も、薬と思って食べてみる価値があるのではないでしょうか。
[フィトアロマ]