シアトル地域レドモンドを拠点に活躍するプライベート・トレーナーの島田耕太さんが、自宅でできるトレーニング法を解説します。
🏋️体脂肪を燃やすための4つの条件🏃
新しい年が明けました。多くの人にとって新たな目標を立てるタイミングです。ダイエット、特に体脂肪を減らすことを目標を掲げる人も少なくないのではないでしょうか。そこで今回は、「脂肪を燃やす」とはどういうことなのか、またどのような食材がその助けになるのかを紹介します。
① 体脂肪を燃やす仕組み: 体脂肪を減らすとは、脂肪をエネルギー、二酸化炭素、水に分解することを指します。体脂肪は「中性脂肪」とも呼ばれ、脂肪酸とグリセロールに分解されます。このプロセスを促すのがカフェインや緑茶エキス、運動です。これらは体脂肪の分解を促進し、脂肪酸を血液中に送り出す作用があります。
② 脂肪酸の移動: 血液中に放出された脂肪酸はエネルギー源として利用される必要があります。そうでなければ再び脂肪組織に戻ってしまい、脂肪燃焼が止まってしまいます。この脂肪酸の移動を助ける栄養素がナイアシン(ビタミンB群)です。ナイアシンは血行を良くし、脂肪酸を体中へと運びやすくします。脂肪酸はミトコンドリアへ運ばれエネルギーに変換されます。ミトコンドリアは細胞内にある細胞小器官の一つで「エネルギー工場」として知られています。
③ カルニチンの役割: 脂肪酸はカルニチンという成分と結合することで、ミトコンドリアに運ばれます。カルニチンはミトコンドリアの門を開く「鍵」のような役割を果たすと考えてください。
④ エネルギーへの変換: ミトコンドリアに運び込まれた脂肪酸は、コエンザイムQ10などの働きによりエネルギー、二酸化炭素、水に分解されます。この4つのステップが一つでも欠けると体脂肪はエネルギーに変換され、再び脂肪として蓄積されてしまいます。運動しても脂肪が減らないという人は、これらのステップがうまく機能していないか、脂肪の消費よりも蓄積が上回っている可能性があります。
脂肪燃焼を助ける栄養素は、次のような食材から効果的に摂取できます。
•カフェインや緑茶エキス:コーヒー、緑茶
•ナイアシン:魚介類、肉類、キノコ類
•カルニチン:肉類、魚介類、ホエイプロテイン
•コエンザイムQ10:青魚、牛肉、豚肉、ナッツ類
動物性食品に多く含まれるため、野菜中心の食生活を送る場合はサプリメントで補うことも検討しましょう。
運動も脂肪分解を促進し、脂肪酸を血液中へ送り出す作用があります。日常生活の中で少し長めの距離を歩いたり、階段を利用するだけでも効果が期待できます。また、筋トレ取り入れることで、脂肪燃焼を促進しながら体を引き締め、ラインをより美しく整えることができます。今回は全身を満遍なく動かす3つのエクササイズを紹介します。
今月のトレーニング
STEP 1 リバース・ランジ 左右10~ 15回
直立姿勢から片足を後方に出し、同時に後ろ足の膝を床につけます。その後、足を元の位置に戻して再び直立姿勢になります。10〜15回行ったら30秒ごとに休憩を挟み、足を入れ替えます。足の力やバランスに自信がない方はテーブルなどで体を支えながら行ってください。
STEP 2 腕立て伏せ 10〜15回
上半身を鍛える定番エクササイズです。伏せの状態で手は胸よりも若干広めにつき、足を真っすぐにします。この状態から腕立てを行いましょう。上の部分ではしっかり腕を伸ばしましょう。負荷が強い場合は、ダイニングテーブルや壁などを使っても問題ありません。
STEP 3 タック&ツイスト 10~15回
体幹エクササイズです。腕立て伏せの状態から右膝を左腕に、左膝を右腕に、交互に引き寄せます。腕立て伏せの姿勢が難しい場合はダイニングテーブルや壁などに手をついて行ってください。
※健康上の不安がある場合は、必ず医師に相談のうえ行うようにしてください。
写真クレジット:Kota Shimada
※同記事は、インディアナ州立大学でエクササイズ・サイエンス修士を取得し、フィットネスおよび栄養コーチングの指導を行う島田耕太さんが、資料や経験を元に執筆したものです。
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