シアトル地域レドモンドを拠点に活躍するプライベート・トレーナーの島田耕太さんが、自宅でできるトレーニング法を解説します。
🏋️トレーナー視点のセルライト対応策🏃
トレーナーとして多くの質問を受ける中、セルライトに関する相談も少なくありません。セルライトは男性にも発生しますが、脂肪蓄積が多い女性に多く見られ、主に臀でんぶ部、太もも周り、ウエスト周りなどに現れます。
まず、皮下脂肪について確認しましょう。皮下脂肪とは「皮膚と筋肉の間に蓄積される脂肪」のことを指し、特に女性に多く蓄積される傾向があります。臀部や太もも、ウエスト周りに多く分布し、厚さは2〜3センチ程度になることもあります。この皮下脂肪層は、加齢とともに一つずつの脂肪繊維が集まり硬くなってしまいます。硬くなると伸縮性が衰え、動いた時に不規則な皮膚の動きになり凸凹のような状態ができます。これがセルライトです。セルライトは老廃物の蓄積や病気によるものではないため、放って置いても健康上の害はありません。
残念ながら、セルライトをすぐに消す方法は今のところありませんが、皮下脂肪を減らすことで目立たなくすること、またセルライトの数を増やさないようにすることは可能です。解決の鍵は、体脂肪を減らすこと。ここでは、食事と運動に分けてアプローチを見ていきます。
❶ 食事の改善
• 間食を控える:間食は大抵、糖質、塩分、油、食品添加物など脂肪を蓄積しやすい物を多く含み、摂取カロリーも増えてしまいます。間食をしない習慣を3カ月ほど継続してみましょう。
• 炭水化物と脂質を分ける:日本人の食生活では炭水化物が多いため、脂質の摂取を控えつつ、たんぱく質はしっかり摂取するのがおすすめです。カロリーを抑えたい場合も、炭水化物か脂質を減らすだけで十分です。
❷ 運動のポイント
お尻、太ももの裏、下腹部などセルライトが目立ちやすい部分を重点的に鍛える筋トレと、全身の血行を促すウォーキングが効果的です。ウォーキングは広めの歩幅で20分くらい。筋トレは筋肉を付けるというよりも筋肉を動かしその周りの血行を良くするという認識で行うと効率が良いので回数も多め(15回以上)で行いましょう。
今回紹介するエクササイズはセルライトのできやすいお尻、太もも周り、下腹部の3種です。セットごとの回数が多いですが、週2〜3回を目安に慌てずにゆっくりと行ってください。
今月のトレーニング
STEP 1 ヒップレイズ 15-20回 3セット
太もも裏、ハムストリング、お尻のエクササイズです。仰向けの体勢でつま先を天井に向け、膝が90度くらいになるように足をベンチやソファーにかかとを置きます。この姿勢のままかかとでベンチを押すイメージでお尻を持ち上げます。刺激は太もも裏、ハムストリング、とお尻に入ります。また、腸腰筋や大腿四頭筋が硬い方は太もも前にも刺激を感じる事があります。腰痛のある方はお尻を上げる高さを調整し、痛みのない範囲で行いましょう。
STEP 2 シングルレッグリーチ15回ずつ3セット
お尻とハムストリングのエクササイズです。椅子の背やテーブルなどに右手をつき、左手でダンベルを持ち、右足でバランスを取ります。目的は筋肉への刺激なので何かに捕まった方がバランスを気にしないで済む分、効率が良くなります。背筋を伸ばし右足の横にダンベルを置くようなイメージで行いましょう。ゆっくり行うと効果は抜群です。右足が終わったらダンベルを右手、バランスを左足に入れ替えて行いましょう。ダンベルはペットボトルなどで代用できます。
STEP 3 リバースクランチ 20ー30回 3セット
下腹部のエクササイズです。仰向けになり、足を天井に向けます。この状態から足を天井に押し付けるイメージでお尻を床から待ち上げます。手は体の横に置くと安定します。回数が多いので腰が硬い方は回数を減らしエクササイズに慣れることから始めましょう。
※健康上の不安がある場合は、必ず医師に相談のうえ行うようにしてください。
写真クレジット:Kota Shimada
※同記事は、インディアナ州立大学でエクササイズ・サイエンス修士を取得し、フィットネスおよび栄養コーチングの指導を行う島田耕太さんが、資料や経験を元に執筆したものです。
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