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エクササイズで取り除く膝の痛み

シアトル地域レドモンドを拠点に活躍するプライベート・トレーナーの島田耕太さんが、自宅でできるトレーニング法を解説します。

美ボディーをつくるトレーニング

多くの人が悩みを抱える膝の痛み。今回は、クライアントが実践しているエクササイズをご紹介します。頻繁に行えば、手術なしで痛みを和らげることができます。

膝の痛みは、次の3つの動作を行う時によく感じられます。1つ目は屈伸運動。椅子から立った時や、荷物を持ち上げるためにかがんだ状態から立った時、膝に痛みが走ります。2つ目は車に乗ったり階段を上ったりする時です。これは、1つ目と動作が似ていますが、違いは交互に足を使うこと。上段に足を乗せて踏ん張り、体を持ち上げる、支えるといった動作が痛みにつながります。3つ目は階段や坂を下りる時。上りは大丈夫でも、下りになると膝が痛むという方は多くいます。

膝が痛む理由としては、関節炎もあるのですが、筋肉の硬さや弱さにより、膝の関節がスムーズに動かなくなっているケースがよく見られます。膝の関節に必要以上の負担がかかると、関節炎で膝が痛むようになります。

前述した1つ目の動作、かがんだ時の膝の痛みは、主に太ももとふくらはぎが硬く、膝が曲げ伸ばししにくいためです。また、ハイヒールを履く方や背筋の曲がった方は足首が硬くなりがちです。

2つ目の階段を上る時の膝の痛みは、太ももやふくらはぎに加え、内ももの筋肉も硬くなっていることが理由。内ももの筋肉には、股関節付近から膝下まで届くものもあり、ここが硬くなると膝の可動範囲や片足でのバランスに悪影響を及ぼします。長時間座る作業も内ももの筋肉の硬さに大きく関係します。

3つ目の、階段を下りる時の膝の痛みは、太もも裏にあるハムストリングという筋肉が関係しています。この筋肉が硬くなることで、膝が伸ばしにくくなるのです。

つまり、太もも、ふくらはぎ、内もも、ハムストリングが弱ったり硬くなったりすると、股関節や足首も可動範囲が狭まり、膝に負担をかけ、痛みにつながります。痛みを避けるためには、膝のみならず股関節と足首を最大限に動かす必要があります。

右のエクササイズは、足首、股関節、膝周りのストレッチにより、膝の痛みを和らげます。3セット、最初のうちは時間をかけてゆっくり行ってください。膝に痛みのある方は2、3週間、毎日行いましょう。膝痛予防には週2、3回が目安。ウォーキング前などの準備運動にもぴったりです。

今月のトレーニング

STEP 1
ふくらはぎストレッチレイズ
左右8回ずつ 道具:階段またはステップ

写真クレジットYuzu Shimada

膝を和らげるためのふくらはぎのストレッチ。階段やステップを使って行うとより効果的です。片方のつま先を階段、もしくはステップの端に引っかけて、かかとを落とします。3〜5秒ほどストレッチしたら、かかとを持ち上げ、つま先立ちにします。ゆっくり8回繰り返したら、逆の足も行いましょう。

STEP 2
ランジ内転筋ストレッチ
左右10回ずつ 道具:クッション

写真クレジットYuzu Shimada

両脚を前後に大きく開きます。前足の膝は90度、後ろ脚の膝はできるだけ伸ばし、クッションの上に載せます。前足側の手で前足の膝を押しながら左右に動かすことで、股関節が動き、内ももの筋肉のストレッチになります。10回繰り返したら足を入れ替え、逆の足も行いましょう。膝を押している側の腕は肘までしっかり伸ばすことが目標です。

STEP 3
太もも正座ストレッチ
12回 道具:クッション、椅子

写真クレジットYuzu Shimada

まず、クッションを床に置き、クッションの上に両膝をつきます。椅子のシートに両手を置き、正座するように、ゆっくりとお尻をかかとに近付けます。膝や太ももに伸びや痛みを感じたら元の姿勢に戻します。これを1回とし、ゆっくり12回行います。最終的には椅子を使わずにできるようになりましょう。

※健康上の不安がある場合は、必ず医師に相談のうえ行うようにしてください。

※同記事は、インディアナ州立大学でエクササイズ・サイエンス修士を取得し、フィットネスおよび栄養コーチングの指導を行う島田耕太さんが、資料や経験を元に執筆したものです。

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シアトル地域レドモンドを拠点とするプライベート・トレーナー。インディアナ州立大学でエクササイズ・サイエンス修士を取得し、1998年より個人、グループ、企業に向けてフィットネスおよび栄養コーチングの指導を行う。