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座りっぱなしの生活を見直して美尻&腰痛防止!

シアトル地域レドモンドを拠点に活躍するプライベート・トレーナーの島田耕太さんが、自宅でできるトレーニング法を解説します。

美ボディーをつくるトレーニング

座りっぱなしの生活を見直して美尻&腰痛防止!

座る時間が長くなるとどうしてもお尻の筋肉が緩み、たるんでしまいます。お尻の見た目が悪くなるだけでなく、お尻の筋力が落ちると腰痛にもつながります。座った状態では、お尻の筋肉が伸び切っているため、その状態が長くなればなるほど、筋肉の張りがなくなり、筋力も落ちてしまいます。まずは、お尻の筋肉の仕組みについて説明します。

お尻の筋肉はひとつの大きな塊に見えますが、実際には9種類もの筋肉で成り立っています。お尻の筋肉の役割は大きく分けて2つ。太ももの外旋の動きと太ももの後方への動きを担っています。太ももの外旋の動きは、たとえば車に乗る時に見られます。アメリカは左ハンドルなので運転手は右足の外旋の動き、助手席の方は左足の外旋の動きで乗り込むことになります。太ももの後方の動きは少しわかりづらいのですが、座った状態から直立姿勢になる時に見られます。直立姿勢では、お尻の筋肉が最大限に活用されている状態となります。

この2つがお尻の筋肉の基本動作なので、エクササイズもまた、この2種類の動きを取り入れると良いでしょう。座る時間が長いと姿勢が悪くなり、お尻の筋肉の働きが低下します。お尻の筋肉が緩んだ状態でウォーキングをしても、効率良くお尻の筋肉が使えないため、美尻の効果も腰痛防止も難しくなってきます。実は以下のような、日頃からのちょっとした工夫だけでも、お尻の筋肉量と筋力は維持できます。

美尻を作る3つの工夫

1. 立っている時間を増やす
2. 階段をできるだけ使う
3. 歩く時に歩幅を伸ばす

さらに詳しく説明しましょう。1に関しては、立っている時のほうがお尻の筋肉を使うためです。立っている時の工夫としてはつま先を外に向け、かかと同士を付けた状態で直立姿勢を維持します。2は、階段を上る時にお尻の筋肉が使われるためです。階段を上る時のコツは、体重をつま先にではなく足の裏全体にかけること。そうすれば、太ももではなくお尻の筋肉が中心として働いてくれます。3は、歩幅を伸ばすとお尻の可動範囲が増えるためです。歩幅が短いとお尻の動きが最小限になります。最大限に筋肉を使うには、歩幅を意識して広げることです。

右に紹介するのは、お尻の筋肉をより活用するためのエクササイズです。それぞれ3セットを目安に、ぜひ続けてみてください。

今月のTraining

STEP 1
横ステップアップ
道具:ステップ

写真クレジットKota Shimada

まず、ステップの横に立ちます。ステップの高さは最初のうちは低めでも問題ありませんが、最終的に膝の高さで行えるようにしましょう。次に片足をできるだけステップの真ん中に置き、その足を使ってステップの上に乗ります。ステップ上では直立姿勢をキープ。体が丸まったままだとお尻の筋肉は最大限に使えません。そして、ステップ上の足はそのままに、ゆっくりと降ります。10〜15回繰り返した後、逆の足でも行いましょう。ステップはソファー、椅子、踏み台、階段などでも問題ありません。

STEP 2
ヒップスラスター
道具:ステップ

写真クレジットKota Shimada

座った状態でステップに寄りかかります。そして、足の裏全体でしっかりと踏み込み、寄りかかったままお尻を持ち上げます。その状態で2、3秒停止してから、ゆっくりとお尻を下ろします。頭の位置も重要なので、頭の位置を変えないように注意しましょう。太もも裏や腰に負担を感じる場合は、かかとに体重がかかり過ぎているかもしれません。足全体で踏み込むようにして、10~15回行いましょう。ステップはソファーなどで代用できます。慣れてきたら、片足を浮かせて挑戦してみてください。

STEP 3
クラムシェル
道具:ゴム製バンド

写真クレジットKota Shimada

床に横向きに寝そべり、両足をそろえた状態から、上の足の膝を天井に向けるように曲げます。元の姿勢に戻す時、下の足の膝には付けずに、膝を再度天井に向けて曲げます。手は、片方で頭を支え、もう片方はお尻辺りに当て、ちゃんとお尻の筋肉が動いているか確認をします。20~25回行いましょう。片方の足が終わったら、体勢を入れ替えて逆の足が上になるようにして繰り返します。初めのうちはゴム製バンドを使う必要はありません。また、ゴム製バンドは長めの靴下やストッキングなどでも代用できます。

※健康上の不安がある場合は、必ず医師に相談のうえ行うようにしてください。

Mastering Body Institute
9123 151st Ave. NE., Redmond, WA 98052
☎571-235-8580
lifecultivation@gmail.com
www.masteringbodyinstitute.com

島田耕太
シアトル地域レドモンドを拠点とするプライベート・トレーナー。インディアナ州立大学でエクササイズ・サイエンス修士を取得し、1998年より個人、グループ、企業に向けてフィットネスおよび栄養コーチングの指導を行う。