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脊椎の関節の変質

今回は日頃の習慣からくる悪い姿勢が脊椎に与える非常に悪い影響について書きたいと思います。近年、来院される患者さんの脊椎のレントゲンを見ますと、若い年齢層の人たちにも脊椎の関節の変質(Degeneration)が目立ちます。図1の頚椎の写真を見て下さい。大きく4つに分類されており、一番左が健康な頚椎で、右にいくほど関節の変質がひどくなっていき、骨の形自体が変わっているのが分かるはずです。

図1

この変質の最も大きな原因は、実は日頃の悪い姿勢が長年積み重なった結果なのです。「自分はまだ若いから関係ないな」と思った方、確かに以前は50〜60代以上の方に多く見られた関節の変質ですが、最近は10代や20代の人にも見られます。それは最近の若い人たちの姿勢が以前よりも長い時間悪影響を与えているからです。

続いて図2を見てください。これは首を下げた角度によって、かかる負担と頭の重さを表しています。よく見ますと、首を曲げた角度が大きいほど首にかかる負担が大きく、一番右の人は一番左の人に比べて、負担が5〜6倍にもなっているのが分かります。患者さんにこの説明をすると「こんなに差があるなんて、信じられない」という反応をしますが、例えますと重い物を持つ時に、しっかりと抱え込んで持つ時と腕を伸ばして持った時では、腕にかかる負担が全く違うのと同じです。

図2

あなたはどうでしょうか? 首にこれだけの負担がかかる悪い姿勢を長時間していませんか? またお家で寝転がったり、ソファに座っていても首が下に下がっていれば負担は同じです。このように長期間にわたる悪い姿勢で関節が変質してしまったら、どうすればいいのでしょうか? 残念ながら一度変質してしまった骨はもとには戻りません。ですので、変質が悪化しないようつねにケアをする事が大切です。姿勢を正す、運動をするなどが効果的です。毎日歯磨きをするのと同じように、日頃の脊椎の管理は大切です。

すでに変質による痛みや症状がある方は、変質はもどりませんが、カイロプラクティック治療で痛みの症状を和らげたり、適切な運動療法によって姿勢と関節にかかる負担などを軽減することは可能です。

まだ症状がない方でも、日頃から姿勢が悪くて改善してみたい、または身体の歪みを知りたい、取り除きたいという方はぜひ一度チェックアップしてみてください。

[パク先生カイロプラクティック]

朴俊秀 (パク・ジュンス)
韓国(ソウル)生まれ。5才から中学卒業まで日本で育ち、高校からはアメリカで過ごす。 Southern California University of Health SciencesでDoctor of Chiropracticを専攻、VA Greater Los Angeles Health-care Center、VA Sepulveda Ambulatory Hospital 等の総合病院で、Professional Health Trainingを取得。 アクアセラピー(水中リハビリエキササイズ)のインストラクター等、リハビリの経験も多数。 Best Care Chiropractic 32020 1st Ave. S., Suite 114 Federal Way, WA 98003 ☎ 253-838-2744