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梨状筋症候群(りじょうきんしょうこうぐん)

今回は、来院される患者さんに比較的多い症状である、「梨状筋症候群(Piriformis Syndrome)」について書きます。

あまり聞き覚えのない症状だと思いますが、実はオフィスや学校などで長い時間座っている会社員や学生さんに多いケガです。また長時間立ちっぱなしの仕事をしている方で、普段あまり運動をしていない方にも多く見られます。梨状筋(Piriformis)というのは筋肉の名前です。一体どこの筋肉なのか、まずは図1を参考にしてください。

図1

梨状筋は仙骨と股関節の間にあります。よってこの筋肉がひどく凝ったり、炎症などが起きると、骨盤に悪影響を与えて腰痛の元にもなります。

また股関節にも影響を与えて、ヒップの可動範囲を縮めてしまうので、歩き方に歪みができてしまい、膝や足腰などにも悪影響を及ぼすことがあります。

一番厄介なのは、座骨神経(Sciatic Nerve)がこの筋肉を通っているため、ここが極端に凝っていると、座骨神経痛にも繋がるでしょう。

坐骨神経痛になると神経にプレッシャーがかかり、放散痛(Radiating Pain)といって周辺のお尻の筋肉や太ももなどにも痛みが走ることがあります。

大抵の場合、この放散痛が始まってから来院される患者さんが多いですが、普段から股関節の可動範囲や、歩いている時の筋肉の歪みから来る違和感を感じたらすぐにチェックアップしてください。早いほど治療の効果も早くなります。

最後に梨状筋のコリをほぐすのに大変役立つストレッチをご紹介します。

図2と図3を見てください。座っている状態と仰向けに寝ている状態で姿勢は違いますが、ストレッチの方法は同じです。まずストレッチしたい方の足を4の字に組んで、反対側の膝の上に乗せます。そのまま腰と背中を丸めずに、骨盤ごと前のめりに重心を傾けると、ヒップの方がストレッチします(図2)。仰向けで行う場合も上記のように片方の足を組んで、組まれた方の太ももを両手で持ち上げて下さい(図3)。個人的には寝て行う方がより効果的だと思いますが、座って行うのはどこでも手軽にできるので、とても便利です。

図2
図3

初めてこのストレッチをする方は、ケガをしないようにゆっくりじっくりと行うのが良いでしょう。

[パク先生カイロプラクティック]

朴俊秀 (パク・ジュンス)
韓国(ソウル)生まれ。5才から中学卒業まで日本で育ち、高校からはアメリカで過ごす。 Southern California University of Health SciencesでDoctor of Chiropracticを専攻、VA Greater Los Angeles Health-care Center、VA Sepulveda Ambulatory Hospital 等の総合病院で、Professional Health Trainingを取得。 アクアセラピー(水中リハビリエキササイズ)のインストラクター等、リハビリの経験も多数。 Best Care Chiropractic 32020 1st Ave. S., Suite 114 Federal Way, WA 98003 ☎ 253-838-2744