交通事故にあった場合、その時に自覚症状がなければケガをしていないものと思って治療を受けない方が多いようです。
事故の直後は、驚きと興奮状態で身体にアドレナリンが出てるので、かなり強い痛みでも感じないことが多く、興奮状態がおさまって身体が異変を感じ始 めるのは、早い時で翌日から数日後、遅い場合は数週間後というケースもあります。
ここで問題になるのが、痛みを感じ始めた時にはすでに事故処理の手続きが全部終わっているため、車の保険を通した治療が受けられないというケースが あることです。ですから、交通事故にあった時はできるだけ早めに診察を受けることが大切です。たとえ自覚症状がなくても、診察時の検査と触診で脊椎 の状態や筋肉のケガを発見できます。
交通事故で最も多い症状の一つに鞭打ち(Whiplash Injury)があります。実はこのケガは、多くの人が思っているよりも、もっと複雑なのです。後ろか ら衝突された場合、一度首が後ろに大きく振られた後に、すぐまた前にガクンと頭が下がりますが、この時の骨と骨を繋ぐ靭帯のダメージは想像以上で す。また、頚椎には大切な神経や血管が多く通っており、衝撃の影響で頭痛やめまいなど
の二次症状の可能性もあります。事故後に、吐き気がしたり、視 界がぼやけて見える場合は、救急外来に行くことをおすすめします。レントゲンを撮って異常が発見されなかった場合でも、筋肉のスジや靭帯のケガは写 らないので、痛みがある時にはためらわず治療を受けるべきです。治療をしなかった場合、長期にわたる後遺症に悩まされる例も少なくありません。
交通事故は自分が気を付けていても、相手側の不注意や突発的な事態が起こったりするなど予測不能ですが、普段から運転時の姿勢を正しくしていればケ ガを最小限に抑えることができます。
図のように、腰、背中、頭がきちんとイスとヘッドレストについてるのが好ましい状態です。こうすれば衝撃が加わった時の首の後方への振りを予防で き、その後の前方への頭の下がりも最小限に抑えられます。腰と首があたる部分にクッションが装着されていれば、さらに脊椎の負担は減ります。日頃の 姿勢の改善にも繋がるので、ぜひ試してみてください。
[パク先生カイロプラクティック]