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ホットパックとコールドパックの正しい使い方

みなさんは、捻挫、突き指、ぎっくり腰などになった時の適切な対処法をご存知ですか?

もちろん、すぐに近くのクリニックに行くのが一番良いのですが、いろいろな事情で数日治療が受けられないこともあると思います。その場合、対処法次第で症状が改善することもあれば悪化させてしまうこともあります。

先日、「2日前に重い物を持ったひょうしにぎっくり腰になった」という患者さんがいらっしゃいました。話を聞いたところ、ウォーターボトルがたくさん入った箱を持ち上げた時にグキッときたそうです。その時は耐えられる痛みだったので、すぐ家に帰って休んだそうですが、問題は次の日です。痛みがひどくて一日中寝たきりで、仕事にも行けず、なんとか今日這いつくばってクリニックに来たとのことでした。その患者さんは「腰椎にひびが入ったのではないか?」「急性椎間板ヘルニアになったのではないか?」など最悪のケースを想定して来院されました。結論から言いますと、この患者さんは軽く腰の筋肉を違えた(Strain)だけで、その日のうちに治療を受け、翌日には痛みもずいぶんひいて仕事に復帰できたそうです。

こんなに簡単に治る症状なのに、なぜ前日には身動きもとれないほど痛くなったのでしょうか?

その答えはこの患者さんの応急処置にありました。彼女は腰をケガした後すぐに家に帰って、電気カーペットの上で腰を温めたあと、動くと悪化すると思い、そのままほとんど動く事なく寝たと言います。

捻挫やぎっくり腰などのマクロトラウマにはほとんどの場合、炎症(Inflammation)が伴います。炎症が起きると患部に血の流れが集中して体温が上がり、腫れます。ですからコールド(アイス)パックをして炎症を抑えることが先決です。コールドパックをする時は、一度に15分以上患部を冷やさないように15分たったらパックを外してしばらく間をおき、体温が戻って患部が熱を帯び始めたら、また15分ほどコールドパック、これを何回か繰り返します。パックとパックの間に、痛みが伴わない程度にゆっくりと少しずつ患部をマッサージするとより効果的です。上記の患者さんが行ったのはこれとは正反対で、炎症で腫れた患部をさらに温めて悪化させた後、筋肉を動かさない状態で長時間寝てしまったため、次の日に痛みが増幅したと思われます。

ホットパックは、筋肉が凝って血の流れが悪く、体温が低く、関節が硬い時などに有効です。どちらがいいかよく分からない時は、ケガをしてから48時間以内はコールド、72時間過ぎたらホットと覚えておくのもいいと思います(48時間と72時間の間は患部の状態次第)。しかし、これらはあくまでも一時的な対処法なのでちゃんとした治療を受けることをおすすめします。

注:今回の例は一般的な捻挫、突き指などの対処法で、出血を伴うケガや骨折などの深刻な症状には当てはまらない場合があります。

[分かりやすいカイロプラクティック]

朴俊秀 (パク・ジュンス)
韓国(ソウル)生まれ。5才から中学卒業まで日本で育ち、高校からはアメリカで過ごす。 Southern California University of Health SciencesでDoctor of Chiropracticを専攻、VA Greater Los Angeles Health-care Center、VA Sepulveda Ambulatory Hospital 等の総合病院で、Professional Health Trainingを取得。 アクアセラピー(水中リハビリエキササイズ)のインストラクター等、リハビリの経験も多数。 Best Care Chiropractic 32020 1st Ave. S., Suite 114 Federal Way, WA 98003 ☎ 253-838-2744