シアトル近郊の専門家たちが、悩み多きバイリンガル子育てについて回答。子どもと楽しむ、子育てのヒント。
Q. 子どもが、なかなか日本語の文字に興味を持ってくれません。
A. 子どもの発達過程は異なります。 焦らず文字に親しんでいきましょう。
アメリカで生活していると、日本語の文字を目にする機会は限られます。そろそろ、子どもにひらがなを覚えて欲しいと思っても、興味を持ってもらえないこともあるでしょう。同じくらいの子がひらがなを読めて、自分の子ができていないと、親としては比べてはいけないけれどつい比べて焦る気持ちが出てくるのではないでしょうか。子どもたちはひとりひとり、発達過程が違います。ですから、その子に合ったペースで大丈夫。以下に、楽しく学べるコツをいくつか紹介します。
おえかき
ひらがなを教える前にたくさんおえかきをさせてあげてください。初めはなぐり書きですが、円い線や縦、横の線などが入り、徐々に形となっていきます。「書くことって楽しい」と自信が出てくると、後の文字への興味にもつながります。運筆力の向上にも大きくかかわってきます。
環境づくり
日本語教育を行う園に通えば日本語に触れる機会がありますが、自宅のみという方も多いでしょう。そこで活躍するのが「あいうえお」表です。張り方も工夫します。まず、子どもの目の高さにしてあげてください。年齢が小さいうちは文字を絵として認識している子もいますので、大きく見やすいものが良いでしょう。子どもがよく過ごす部屋やよく見る場所に張るようにしてください。
ひらがな
子どもの名前の文字から教えます。たとえば、みあちゃんなら「み」という文字など、子どもにとって聞き覚えのある字から入ると親しみやすいもの。少しリズムを付けて「みあちゃんの『み』は、ここですよ♪」と、ひらがな表を使いながらやってみます。「みあちゃんの『み』は、どこですか♪」と、子どもに聞き、「ここですよ」とうまく指せたら褒めてあげましょう。間違ったりわからなかったりしたら「ここですよ〜♪」と教えてあげてください。歌にすると、子どもも楽しく文字に触れられます。
日本のマンガ
手紙
教えてくれたのは
めぐみ保育園
スタンベリーいつこさん
2002年より、めぐみ保育園ベルビュー校にて勤務。現在27歳と23歳の子どもを持つ。就学前の乳幼児を対象にする同園では、日本語および日本文化を取り入れたカリキュラムに添って保育を行う。この年齢でしかできないことを思う存分できるカリキュラムを通し、子どもたちが小さな1歩を積み重ね、大きな実を結ぶことを願っている。
◼️Megumi Preschool
⚫︎シアトル校:7054 32nd Ave. S., #101, Seattle, WA 98118
☎︎ 206-723-8818
⚫︎ベルビュー校:2750 Northup Way, Bellevue, WA 98004
☎︎ 425-827-2540
www.megumipreschool.com