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サンシャイン・アカデミーに聞く:子どもを補習校に通わせる場合、どのようなサポートが必要でしょうか?

シアトル近郊の専門家たちが、悩み多きバイリンガル子育てについて回答。子どもと楽しむ、子育てのヒント。

 

今回のテーマ

Q. シアトル日本語補習学校の新年度が始まりますが、子どもが授業についていけるか、宿題をこなせるか心配です。親はどんなサポートができますか?

A. ご心配は不要です! 主体的に学習する態度を定着させるには、子どもが「聴く力」を身に付けられるようにすることが大切です。そのため、 ご家庭での丁寧なサポートを心がけましょう。

 

子どもを補習校に通わせる場合、親のサポートは欠かせません。では具体的に、どのようなサポートが必要でしょうか? まず、子どもが授業についていけるかどうかは、親子間のコミュニケーション次第です。子どもに補習校の授業で主体的に学習してもらうためには、「聴く力」が重要となります。聴く力は学ぶ力と等しく、学ぶ力は聴く力でもあるのです。聴く力は、受け身でなく主体的な行動なので、よく聴き入れる子どもは、学ぶ力も高くなります。そして、素直な心を持つ子どもは、相手の言葉も素直に入ってくるのです。

子どもの聴く力を高めるためには、どのように工夫すべきでしょうか? それは家庭で父親、母親が子どもの話をよく聴くことです。子どもが「お母さん」と呼んだ時、「こんな忙しい時に話しかけないで」と、しかめっ面をしていませんか? 笑顔で「はい、何でしょうか」と子どものそばに行き、すぐに子どもの目線で話を聴く態勢を取りましょう。それを親子の習慣にすることが、子どもの聴く力を育みます。

子どもは、親の真似をします。「人は環境の子なり」と、スズキ・メソードの教育法で知られる鈴木鎮一氏が残しています。子どもは、環境で変わっていくのです。両親が子どもの話を聴くことにより、子どもも両親の話、先生の話をしっかり聴いて、内容を把握できるようになります。加えて、「学校で先生のお話をしっかり聴いてきましょうね」と、学校へ行くたびに言い聞かせましょう。毎回の助言が、子どもの潜在意識に浸透することにより、子どもは先生の話をしっかり聴く習慣を身に付けていきます。言い聞かせる際は、常に柔和な笑顔、優しいトーンの声、落ち着いた態度で話すようにしましょう。

育てに無用なものは、「心配」です。もちろん、それは誰の人生においてもです。母親、父親が心配すると、その心が波動で伝わり、子どもが受け取ります。心配はつい顔にも出てしまうもの。そのような表情を見る子どもは、どのように思うでしょうか。心配事があると、心配が両手にお友だちを連れてやって来ます。心配は、取り越し苦労であり、人生には不要なものですね。心配に時間を使うことなく、問題を解決するために対策を考えましょう。

補習校から出されるたくさんの宿題を期限内にきちんと終わらせるにはどうすれば良いか? 宿題をすることで学力が伸びてくるのですから、宿題に目的意識を持たせることが大切です。「補習校での宿題は、ありがたいものですね。楽しいですね。日曜日に終わらせましょうね」と、子どもに話しましょう。宿題をする時、親はできるだけ子どものそばで過ごしてください。宿題のリストを、一緒に音読してもいいですね。集中して宿題をするためには、子どもが好きな分野から始めることです。好きなことから始めるほうが、集中力が高まります。そして、親は笑顔で子どもをほめること。「頑張ったね。素晴らしい。さすがね」とお声がけをしましょう。やがて、宿題を楽しくする習慣へとつながっていきます。

このようにすれば、補習校の授業にも宿題にも、子どもはスムーズに対応できるようになります。質問があれば、補習校の受験対策、学習強化に力を入れる当園までいつでも気軽に問い合わせてくださいね。

教えてくれたのは

サンシャイン・アカデミー
ネイブ美枝子


日本語指導歴30年の石井式メソッドワシントン州第一人者。日本漢字教育振興協會会員。ベルビューにある自宅の一部を開放し、主宰するサンシャインアカデミーは、少人数制でアットホームな雰囲気が魅力だ。独自の教授法と教材で、確かで豊かな日本語を学べる。硬筆、作文、絵画、音楽、理科、社会を学ぶ機会も提供している。

⬛️Sunshine Academy
☎425-466-7708
miekonave@hotmail.co.jp