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1度は訪れてみたい大人の社交場 シアトル・アート・フェア〜行ってきました

新型コロナの影響で3年ぶりの開催となったシアトル・アート・フェア。7月21日から24日まで、ルーメン・フィールド・イベント・センターで行われていたこの一大イベントのオープニング・ナイトを体験してきました!

取材・文:ジェジュン・ジョン

2015年の初開催以来、シアトル・アート・フェアでは時代の先端を行く現代アートを紹介してきた。今年は70を超える個人・団体が展示ブースを出し、地元ワシントン州からの参加も約20あった。作品は鑑賞するだけでなく、購入も可能。早い者勝ちということで、初日のチケット代のみ、ほかの日の倍額となる。アート好きにとっては、お気に入りを見つけるために1分1秒でも早く!がカギになってくるのだろう。開場と同時に入場者が殺到し、30分経っても入り口にはまだ列ができているという状況だ。

キムドーランド氏作バタフライ立体感にあふれ色彩のグラデーションにもつい見入ってしまう

各ブースのパネルに展示されている作品はそれぞれ、横にアーティスト名や金額などの表示がある。数千ドルは当たり前の世界で、大きな作品では数万ドルするようなものもあった。繊細なタッチや使われているテクニックは素人が真似できないものばかり。初日にもかかわらず、すでに赤いドットで印が付けられた売約済みの作品が少なくない。チケットが高額な理由を理解できた。

中でも筆者の印象に残ったのは、アンソニー・ジェームズ氏の作品「ポータル・アイコサヘドロン」。アイコサヘドロンとは二十面体のことで、無限に同じ形が配置され、数学的美しさを感じる。同行したアート好きの友人は、キム・ドーランド氏による「バタフライ」に注目していた。確かに、あふれるほどの絵の具で表現した見事な立体感には感動を覚える。ちなみに価格は4万5,000ドル。買うのは難しくても、観るだけで価値のある素晴らしい芸術品であった。

混み合うイベント会場入り口

会場にはバーや軽食提供所が設けられ、ドレスやスーツに身を包んだ参加者や入場者がワイングラスを片手に世間話を楽しんでいた。とても洗練されている大人たちを前に、これも教養かと改めて思う。いつかこんな風にアートを語ってみたいものだ。 なお、今回は日本人アーティストの参加もあった。会場では山本一博氏や朝倉隆文氏、、姉妹紙「北米報知」に作品を掲載中の森澤直子氏の作品が見られた。

アンソニージェームズ氏作ポータルアイコサヘドロン奥の奥までとても手が込んでおり見る者を圧倒する