昨年のイケメン特集には思いがけない反響をいただきました。そこでスタッフ一同、イケメン探しに一層励んで、今回は幅広い年齢層の「イケメン」たちに登場願いました。お楽しみください!
取材・文:越宮照代、山﨑悠 写真:越宮照代、吉田麻葉
ジェービー(JB)さん
年齢 28歳
職業 教員/家庭教師
出身 ウェストバージニア州
住まい シアトル
恋人 あり
シアトル市内の高校でランゲージアーツを教えるJBさんは、カンフーと少林寺拳法の黒帯保持者、まさに文武両道のイケメンだ。2011年、大学院進学のためにシアトルに引っ越してきた。現在、高校で教鞭をとる傍ら、ラテン語と古典ギリシア語の家庭教師としても働いている。
「体だけじゃなくて、精神も鍛えられるエクササイズがやりたくて、5年前にマーシャルアーツを始めたんだ。黒帯を持っているといっても、マーシャルアーツは日々の鍛練が重要で、マスターするのには一生かかるんだよ」と熱く語る彼の夢は、形意拳の師匠になること! 「形意拳は、中国のボクシングのようなもの。呼吸と気の使い方がとても重要なんだ」
休日にはマーシャルアーツの練習はもちろん、ハイキングを楽しんだり、ペット(イヌ1匹、子ネコ2匹)と遊んだり、ラテン語やギリシア語の本を読んだりと、充実している様子。「クレオ(ペットのイヌ)を連れて、ハイキングによく行くよ。おすすめのスポットはレイク・ドロシー(Lake Dorothy)。ハイキングコースの最後に目の前に広がる湖がとてもきれいだよ」
大学、大学院と西洋古典学を勉強していたことと、旅行好きということがあって、考古学の海外発掘調査に参加した経験も持つ。「イスラエルでの発掘調査では、毎日2~3時間しか寝てなかったんじゃないかな。発掘作業はかなり過酷だったけれど、地中海に面する海岸に寝転がって流星群を眺めながら過ごした夜は疲れが吹き飛ぶくらい最高だった!」
好みのタイプは「夢や目標に向かって頑張っている人がいいな。それから、健康に気を使っていて、心優しい人。あとはきれいな目と明るい笑顔!」最近付き合い始めた彼女はまさに条件にピッタリの女性だそうで、「これから色々なところに一緒に旅行に行く計画を立てているんだ」
ジョゼフ(Joseph) さん
年齢 24歳
職業 QC管理員
出身 北海道生まれ
住まい リンウッド
恋人 なし
日本生活協同組合連合グループのアメリカ支部Co-Op Trade America, Inc.で、品質管理員として働くジョセフさんは、母が日本人で父がアメリカ人。8歳の時にワシントン州に引っ越して以来アメリカ育ちだが、家庭で日本語を話し、日本の小説やゲームなどで育ったおかげでとてもきれいな日本語を話す。
ワシントン大学を卒業して今年の1月から現在の職場に。ダイビング(素潜り)やバスケットなどスポーツ好きのアクティブタイプだが、「出張が多くて、カナダにしょっちゅう行っています」と多忙なため、「休みの日は、ウェイトトレーニングをしたりヴァイオリンを弾いたりして」自分のためになる時間を過ごすそうだ。ヴァイオリンは8歳から高校生まで続けていた。「高校の時にアメフトを始めたせいで、しばらくやっていませんでした」と、ちょっと後悔気味。
両親が国際結婚ということもあってか、自分の文化的な背景やアイデンティティーに関心を持つようになり、大学では日本の外交史を専攻した。そこで学んだことや自身の経験などから、日本人自身が自国の歴史を正しく認識していないのではと思っている。もともと曲がったことが嫌いで、誠実な行いが報われる世の中を作りたいという思いがあり「いつか大学院に戻って修士号を取得して外交官か政治家を目指したい」と語る。また、動物が好きなので「動物愛護法の改善と環境保護に貢献したい」と動物好きの一面も見せてくれた。
現在恋人はいないが、好みのタイプは、「芯のある人で、尊敬できる人」と即答。自分に厳しく他人を尊重する人、と付け加えた。「容姿はあまり気にしない。それよりも身なりに気を使って、自分を磨く努力をしている人がいい」
「打ち込んでいることは?」と聞くと、恥ずかしそうに「スバルのBRZを3日前に買ったばかりなので、車ですね」と微笑んだ。
セージ (Sage) さん
年齢 37歳
職業 コンサルティング会社副社長
出身 ニュージャージー生まれニューヨーク育ち
住まい シアトル
恋人 なし
2年前にニューヨークからシアトルに移住してきたセージさんは華麗な経歴の持ち主だ。ニューヨーク市ロングアイランドで育ち、ハーバード大学卒業後は、首都ワシントンD.C.にて米国上院議員の元で働いた後、ニューヨークのコンサルティング会社勤務経験を経て、現在は世界各国の有名企業と取引するコンサルティング会社で副社長を務めている。「日本、台湾、シンガポールなどにもクライアントがいて、1年の半分は、仕事のために世界中を飛び回っているよ」
「シアトルは都会だけど、車で30分も行けば大自然が広がっていて、とてもいいところだよね。以前からハイキングが趣味なんだけど、シアトルに来てからというもの、山登りが楽しくてね。つい数週間前には、3日半かけてレニア山に登頂したんだ」。体を動かすことが好きで、週に3~4回はウォーターフロントやダウンタウンを走って体を鍛えているそうだ。「日中はとにかくアクティブに活動して、夜は友人と一緒に食事を楽しんだりしてリラックスするのが僕のルティーンだね」
「今、自分でペットは飼っていないけど、とにかく犬が好きでね。友人のイヌの散歩を引き受けたり、一緒にドッグパークに行ったりするんだ」。マーサーアイランドにあるルーサー・バーバンク公園(Luther BurbankPark)のドッグパークがお気に入り。そこでセージさんに会えるかも!?
スピリチュアルなことに興味があり、「毎日10時間以上働いていたら、忙しさにかまけて自分が目指すものとか自分の人生の意味を忘れがちになる。だから最近では、哲学者の本を読んだり、自分を見つめ直し人生において本当に重要なこととは何か考えたりするんだ」
現在恋人はいないそうだが、「早く自分の家庭を持ちたいな。理想の女性は、自分をしっかり持っていて自信がある人。遊び心に溢れた大人の女性がタイプだね」
ダン( Dan )さん
年齢 29歳
職業 教育、113プロジェクトチーム
出身 ミシガン州
住まい シアトル
恋人 なし
明るくエネルギッシュな好青年。大学3年の時に関西外国語大学に1年留学。大学卒業後JET生として再び日本に行き、2年間、滋賀県で高校生を教えた。標準語を話すが、関西に滞在していたので関西弁もできるそうだ。
JET修了後はミシガン州に戻ってホテルのフロント係を経てマネージャーを務めた後、国際交流基金主催の架け橋プロジェクトにツアーガイドとして応募し、採用されてシアトルに来た。日米文化交流プロジェクトで、アメリカの学生を日本に送ると同時に、日本人大学生をアメリカの大学や企業などに招いて、英語でプレゼンテーションをしてもらうものだ。ダンさんの仕事は、訪問先の設定、滞在中のスケジューリング、訪れた学生の世話と、とても幅広いものだ。多い時で200人の学生が訪れた。「学生たちは、例えば防災が専門だったりするので、英語は必ずしも得意ではないんです」。そこでプレゼンの準備の手伝いなどもした。プロジェクトは今年5月に修了したが、「とっても楽しかった!」と言う。
国際交流に強い関心を持つダンさんが最近取り組んでいる仕事が、「113プロジェクト(www.113project.org
)」の一員としての活動。これは東北の魅力を前向きにとらえたドキュメンタリー製作で、最近撮影のために日本に行って来たところだ。
趣味はギター、写真撮影(danfm.net)、バレーボール。「恋人は?」と聞くと「今、次の仕事が決まるかどうか返事待ちなので、それが決まるまではね」と笑う。好きなタイプは「僕は冗談をよく言うので、笑顔が素敵で笑うのが好きな人がいい。そして信頼し合える人」。日本にいる時はテレビで漫才を見るのが好きだったそうだ。
「いつか、子どものいるあたたかい家庭を築きたい」と言い、仕事は「教えること、人を助けることが好きなので、教育関係の仕事に携わりたいし、日米関係の絆とも関わっていきたい」と語ってくれた。
ブランドン(Brandon) さん
年齢 30歳
職業 麵屋空海(Kukai Ramen & Izakaya)キャピトルヒル店 副店長
出身 エベレット
住まい ケンモア
恋人 なし
さわやかな笑顔が魅力的なブランドンさんは、麵屋空海キャピトルヒル店の副店長を務めている。
今年4月末のオープン以来、大人気店とあって大忙しのようだが「この仕事はやりがいがあってとても楽しいよ。スタッフはみんなフレンドリーで家族みたいなんだ」。以前は建設業界で働いていたそうで「全くの異業種だからここでは学ぶことがたくさんあるね。建設業はタフで荒仕事が多いけど、接客業はその真逆で、繊細さや物腰の柔らかさが必要。それに、レストラン業は店をじっくり育んでいくという気持ちも大切だね」
今の仕事を始めて2年目。「自分が選んだ道で一番になりたいと常に思っているんだ。だからこそ、将来は自分のレストランをオープンさせたいな」
仕事中心の生活のためプライベートの時間を取ることが難しく、「自分の時間は、ほんの少しでもとても特別」というブランドンさんは大のアウトドア好き。「海のそばで育ったから、幼いころから泳いだり釣りをするのが大好きだったんだ。今でもボートに乗るのが好きで、レイク・サマミッシュやレイク・ワシントンでウェイクボードやサーフィンをするし、冬にはスノーモビルにも乗るよ。いつか湖のそばに家を建てるのが夢」
好きな女性のタイプを尋ねると、「優しくて愛情に溢れている人かな。一緒にいて笑いが絶えない関係が理想。それから、今はとても忙しいから、しょっちゅう会えなくても信じて待ってくれるような人がいいな」
ブランドンさん一押しの空海メニューは限定特濃ニンニクとんこつ醤油ラーメン(Garlic Tonkotsu Shoyu Ramen $12)とユズ塩ラーメン(Yuzu Shio Ramen $11)。「スタッフが心を込めて作っている自慢のラーメン。ぜひ食べにきてください」とにっこり。
ラリー (Larry) さん
年齢 52歳
職業 国際線旅客機のパーサー、ピアニスト・歌手
出身 モンタナ
住まい シアトル
恋人 既婚
ラリーさんは、「前世は日本人だったんじゃないかと思うくらい」子どもの頃からなぜか日本が大好きで、当時モンタナに来ていた国際線の航空会社「ノースウェスト・オリエンタル」という名前に惹かれて、将来は飛行機に乗る仕事に就きたいと思うようになった。自然豊かなモンタナで、釣りをしたり犬と遊んだりして、健康的でのどかな子ども時代を送ったラリーさんだが、20歳の時に、航空会社に入りたいという夢を叶えるため、そして好きな音楽をもっとできるようにという思いで、シアトルに出る。
間もなく航空会社に入社してキャビンアテンダントに。日本語は独学で勉強していたが、家を購入し、日本人留学生をルームメイトとして受け入れるようになってどんどん上達。会社の日本語テストを受けて合格し、日本語のできる乗務員として日本線に乗れるようになった。「それから大学に入ったんです。週末は仕事をして、平日は大学に通ってビジネスを勉強しました」。当時は日本語のクラスのTA(教師アシスタント)もしたそうだ。
シアトルに来てからは順風満帆。日本語も話せるようになり、飛行機に乗るという夢もかなって毎週のように日本はもちろんいろいろな国に行くことができ、大好きなピアノも続けて、一時期はセミプロとして、レストラン、バー、パーティー会場などで演奏してきた。「今は月に1、2回、ボランティアで、老人ホームでピアノを弾いています」。おばあちゃん子で育ったせいか、お年寄りが好きで、話しも合うそうだ。
好みのタイプというと、「自信を持っている人。それから思いやりのある人ですね。僕はお年寄りと動物が大好きだから、そういう人がいい」
「30年前の夢はほとんどかなって、今は本当に幸せです。これからは音楽活動をもっと広げていけたらと思っています」
佐藤さん
年齢 50歳
職業 I Love Sushi on Lake Bellevue店長
出身 埼玉県
住まい ボセル
恋人 既婚
写真を見て「あ、知っている」と思った人は多いのではないだろうか。I Love Sushi on Lake Bellevueの顔的存在、店長兼シェフの佐藤さんだ。優しい笑顔の素敵な紳士という形容がぴったりの佐藤さんは、照れながら「お店のためになるなら」とインタビューを引き受けてくれた。
高校を卒業後、友人とレストランをしよう、と話したのがきっかけで日本食の店で料理修行を開始。「その時、日本料理の味の素晴らしさや、盛りつけの美しさに魅せられたのが、この道に入ることになったきっかけです」
板前修業中に友人の務めている料理店がバンクーバーに店を出すので人を探している、一緒に行かないか、という話になり、まだその時25歳という若さだった佐藤さんは、まだ海外旅行をしたことがなかったので、ちょっと経験してみてもいいかな、という軽い気持ちでバンクーバーに。それがいつしか25年。家庭も築いてすっかりこちらの住人だ。
店長という立場上、朝10時に店に入って夜11時まで働く。「おいしいものを食べていただこうと思ったら、準備にも手間暇かかりますしね」。自分の時間もあまりなく、好きなゴルフも今年は1度しか行っていない。健康つくりをかねて毎朝水泳をするのが唯一の趣味。「ティーンエイジャーの子どもが2人いるので、家庭サービスもありますしねえ」と、おっとりとした口調で話す。
好みのタイプの女性は「女房って言わないと怒られるでしょうね」と笑いながら、「気が利いて、女性ならではの気配りのできる人が魅力的な人だと思いますね」。きっと奥さんがそういう女性なのに違いない。
シェフとしての佐藤さんに、お店のおすすめを聞いてみた。「ちょうどサンマの旬が始まったところです。鮮度が高いのでお刺身でもいいですが、やっぱりサンマは焼いて食べるのがいいですね」
佳介さん
年齢 22歳
職業 ベルビューカレッジ留学生
出身 北海道札幌市
住まい ベルビュー
恋人 あり
ベルビューカレッジでの1年間の留学生活を終え、間もなく日本に帰国する佳介さんは、自転車でシアトル-メキシコ・ティフアナ間を自転車で横断した経験を持つアウトドア系。「自転車横断には去年の12月、1カ月をかけて日本人ルームメイトと2人でチャレンジしたんだけど、サンフランシスコで大切な自転車を盗まれて、ロサンゼルスまでバスに乗ったことが、一番思い出に残っています(笑)」
好みのタイプについて尋ねると、「ちょっと考えさせてください」と照れながら考え込む佳介さん。もらった答えは「おもしろくて、食べるのが好きな女の子が好みですね」。「好きになったら僕の方からどんどんいくタイプ」の言葉通り、今付き合っている彼女にも、出会ってすぐアプローチしたそうだ。同じ日本人留学生だという彼女については「一緒にいるときは、笑いが絶えません」とはにかみながら教えてくれた。「一緒の時期に日本に帰国するんですけど、僕は大阪、彼女は東京なので、遠距離になるんですよ。寂しくなりますね」
大のスポーツ好きで、「スポーツは何でも大好きなんですけど、バスケットボールをずっとやっていたので、NBA(ナショナルバスケットボールアソシエーション)観戦がやっぱり一番好きかな」と話す。残念ながら、NBA観戦の夢はかなわなかったが、インターン先の北米報知では、スポーツ記者として、シアトル・マリナーズやWNBA(女子ナショナルバスケットボールアソシエーション)チーム、シアトル・ストームの試合には必ず足を運び、選手たちのインタビューに励んだそうだ。「将来の夢は、スポーツジャーナリストになることですね。北米報知での貴重な経験をいかして、必ず日本で夢を叶えることができるよう頑張ります!」と強い思いを語ってくれた。