ナナズグリーンティー
Nana’s Green Tea
1007 Stewart St., #103, Seattle, WA 9810
営業時間:11am~9pm
☎206-785-6477
www.instagram.com/nanasgreenteaseattle/
ヘルシー・ブームの影響により、スーパーフードとしてアメリカで人気が沸騰中の抹茶。2018年11月にダウンタウン近くで、日本の抹茶カフェ・チェーンのナナズグリーンティーがオープンし、早くも繁盛店となっています。日本の同店でのアルバイト経験を持つ記者インターンが、実際に足を運んでみました!
(取材・文:加藤美咲)
日本全国に店舗を構えているナナズグリーンティー。初めてシアトル店へ入ってみると、まず日本には設置されていない、レジ横の焼き菓子が並んだショーケースが目に付いた。種類が豊富で、日本未発売のケーキもある。シアトル店オーナーのジェスミン・ラウさんによると、シアトルでは日本に比べて焼き菓子が人気なのだそう。カフェ文化が根付いている街ならではという印象を受けた。
各店で違ったコンセプトのインテリア・デザインを楽しめるのも、ナナズグリーンティーの魅力のひとつ。ジェスミンさんは、「竹林の中にある茶室」をイメージしたと語っていた。店内には木で組まれた茶室を想像させる空間があり、レジのあるカウンターは茶室に入る前に手を清めるための蹲(つくばい)を模している。
そして食事は、シアトル店でいちばん注文が入るというチキン南蛮を注文。驚いたのは、その量の多さ。友人と半分ずつ分けたが、それでもお腹は十分に膨れた。これで13ドルは、コスパが良い。肝心の味も、日本で食べるチキン南蛮と変わらなかった。食後に頼んだパフェや抹茶ラテも、日本と同じ味。それもそのはず、抹茶は日本にあるナナズ専用の茶園から直送しており、小豆、黒蜜も日本から輸入している。ご飯も日本米を使用しているそう。作り方も日本と同じ工程のため、日本の味が再現できているのだ。レジで注文してから番号札を受け取り、店員によって席まで食べ物が運ばれるシステムも日本と一緒。
パフェやドリンクには、大きめの白玉が使われているメニューがある。独特の食感があり、外国人に好かれないのではないかとジェスミンさんに聞いてみた。実際に、ナナズグリーンティーで初めて白玉を口にする人も多くいるそう。しかし、それをきっかけに白玉や餅が好物になる人もいるらしい。
ナナズグリーンティーの抹茶ラテは、「抹茶風」ではなく、抹茶本来の濃さがあり、苦みもある。白玉と同様に、ここで初めて本格的な抹茶を味わうという人も少なくないだろう。もしそうなら、ナナズグリーンティーは日本の食文化を世界に伝える役割も同時に担っていると言える。もともとナナズグリーンティーのファンだった人はもちろん、現地の友人に日本食を紹介したい人、長らくアメリカに住んでいて日本食が恋しくなった人にも、ぜひ勧めたい店である。