2011年のシアトル店オープンから新しいタイプのハンバーガー店として根強い人気を博してきたカツバーガー(Katsu Burger)が、昨年11 月、待望のベルビュー店をファクトリアにオープンした。こじんまりとした店内は、平日の昼過ぎだというのに満席で、一時は行列ができるほどの繁盛ぶりだ。 最高の素材にこだわる同店の主役はカリッと揚げられたカツ。ホルモン剤や化学物質を一切使用していない良質のビーフ、ポーク、チキンに薄い衣を付けてディープフライ。どれをとっても肉の旨味が損なわれず、油切れのよい黄金色の仕上がりとなっている。ビーフハンバーガーは通常のビーフパティではなく、懐かしい日本のメンチカツ。100 %牧草飼育の牛挽き肉にスペシャルレシピのスパイスで下味がつけてある。ポークカツは脂肪分が少ない豚ロース、チキンカツは軽く叩いて歯当たりを柔かくしたフリーレンジの鶏胸肉を使用している。
圧巻のボリュームとクオリティの高さ
今回注文したのはゴジラ・アタック(GodzillaAttack $8.35)とマウント・フジ(Mt. Fuji$18.95)。熱々のビーフカツがバンズからはみ出ているゴジラ・アタックは、ペッパージャックチーズ、12 種類のスパイス、ハラペーニョ、スパイシーマヨとスパイス満載。それが過激な名前の所以かも。あまりの大きさに一口ではメインのビーフカツまで辿り着けない。ようやく口に入ったカツは、サクッとした歯ごたえとともにジューシーな肉の旨味が口の中に広がる。自家製のソースが絡まったシャキシャキキャベツの千切り、トマト、レッドオニオン、ピクルスとよく調和する。 サイドのポテトはL サイズに相当するボリューム。青のりがまんべんなくまぶしてあり、やみつきになる味だ。フレーバーポテト はアメリカではなかなかお目にかかれないので、このポテトだけでもまた来ようという気になる。ディップ用のマヨネーズは、日本のマヨネーズだけでなく、カレーマヨ、ミソハニーマスタード、ワサビマヨの4 種類がついてきた。 マウント・フジは同店でもっとも高価で、超豪華なメガバーガーだ。外はパリっと中はフカフカに焼き上げられたバンの間に、ベーコン、目玉焼き、チェダーチーズ、ビーフカツ、ペッパージャックチーズ、ポークカツ、アメリカンチーズ、チキンカツ、野菜各種が積み重ねられ、ワサビマヨ、スパイスマヨ、最後は豚カツソースで締めくくられている。高さはゆうに20cmはあるのでナイフとフォーク(備え付け)、ナプキン数枚は必須だ。メニューの記述だけ見るとごちゃ混ぜの印象だが、実際食べてみると、一つ 一つの肉カツがそれぞれの味わいを失わず丁寧に調理されていることが実感され、そのおいしさに感動する。
アメリカ人に覚えやすいネーミング
通常メニューには11種類ものハンバーガーがあり、ポークとベーコンの二刀流、ニンジャ・デラックス($8.95)、ビーフとベーコンにパイナップルの甘さとワサビ味を足したサムライ・セレクト($8.95)、ビーフにペッパージャックチーズとワサビマヨで辛味を倍増したワビ・ワサビ($7.55)、ビーフ、チェダーチーズ、ベーコン、エッグという朝の定番、オハヨウゴザイマス($9.95)など、個性的でユーモラスなネーミングだけでなく、味の調和を考え抜いたメニューアイテムが目白押し。リピーターが増える一方だというのもうなづける。 べジタリアンには、ミソハニーマスタードで味付けされたオーガニックの豆腐と野菜のバーガー、ミソ・ハニー・トーフ($6.95)がおすすめ。バーガーとドリンクを買うとサイドが割安になり、イチバン($1.75)を選ぶとフライドポテトかワサビコールスロー、ニバン($3.75)を選ぶとその両方がついてくる。フライドポテトは、シーソルト味、カレー味、青のり味の3種類から選べる。 ディップは全部で7種類。ドリンクは通常のソフトドリンクに加え、ラムネやカルピコなどの日本の飲み物がある。バニラ、チョコレート、グリーンティー、チャイ、きな粉&黒ごまのシェイク(各$3.95)もあるので、ぜひお試しを。
KATSU BURGER
シアトル店:6538 4th Ave. S., Seattle
☎ 206-762-0752
営業時間:11am〜9pm
ベルビュー店:12700 SE 38th St., Bellevue
☎ 425-971-7228
営業時間:月〜木、日 11am~8pm 金・土 11am~8:30pm
www.katsuburgerbellevue.com