再開発が進むサウス・レイク・ユニオンに、新たな日本食レストラン「丁寧」がオープンしました。その名の通り、料理も接客も「丁寧」。本格寿司と、自家製麺を使ったラーメンとうどんが自慢の同店に、ソイソース食レポ班がお邪魔しました!
取材・文:小林真依子
「いらっしゃいませー!」。入店したとたん、元気いっぱいなスタッフ一同の挨拶がお出迎え。料理を通して日本の心を伝えたいと、「接客から料理まで大事な人をお迎えする気持ち」が丁寧のおもてなしスタイル。
同店おすすめのひとつは、炙りサーモンが甘くとろける「ファイヤー・クラッカー」($14)。キュウリ、アボカド、マグロをぜいたくに巻いた寿司に、脂ののったサーモンと鰻のタレが絡む楽しい一品だ。また、日本から取り寄せた製麺機を使った麺メニューが充実し、店内熟成させた中細麺はモチっと食べ応えがある。程よいピリ辛加減もクセになる「北海道みそラーメン」($13)は、もやし、ネギ、メンマ に味の染みこんだ自家製チャーシュー、煮卵がのった正統派。鶏ガラスープに複数の味噌を調合して作るだしは、コクがある一方で後味スッキリ。近隣の会社員でにぎわうランチ時は、丼ものと麺メニューを提供。ボリューム満点「丁寧ちらしずし」($15)はランチ限定で、サーモン、マグロ、ハマチ、イクラなど日替わりのネタに、錦糸卵、はつか大根、キュウリが彩りを添える。
ヘッドシェフの對馬賢一朗さんは世界各国の日本料理店ほか、日本国総領事館の公邸料理人としての経験を持つ、注目の若手シェフ。 日本酒を注文すると選べるお猪口を始め、同店で使用する食器は全て對馬さん自ら日本から買い付けてきたものだ。對馬さんの地元・青森の工芸品「津軽びいどろ」など、食器から日本を感じられる仕掛けとなっている。
「ラーメンのだしは、にごらないように『丁寧』に取っています」と話すのは、おちゃめで気さくな通称シゲさんこと、寿司シェフの川久保茂樹さん。東京では銀座、浅草の寿司屋などで経験を積み、昨年まで経済産業省の石油探査船『資源』のチーフシェフを務めたという多彩な経歴を持つ。
また、スタッフ全員が家族のようで、スタッフと客との距離の近さ、温かさを感じられる同店。對馬さんが以前語っていた「日本では、外国人に対してのホスピタリティがある店は、あまり多くないんです」との言葉を改めて思い出す。ダイバーシティの街シアトルだからこそ、みんなが親しみやすい和食を。そんな思いが詰まった注目のレストランだ。
知っトク情報!
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TEINEI(丁寧)
- 1256 Republican St., Seattle, WA 98109
- 営業時間: 月~土11am~15pm(ランチ) 4pm~9pm(ディナー)
- ハッピー・アワー:月~土4pm~6pm
- 定休:日
- ☎206-420-4500
- ウェブサイト