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水中花

DSC06488暑い盛りの生けばなは「涼しく生ける」ことがポイント。涼しさを演出するには、線の細い華奢な花材を用いたり、量を少なく生けるのがコツです。今回は、今が旬のテッセンを花材に、水をたっぷりとはった花器に花ごと沈める水中花に挑戦。花の美しさもさることながら、テッセンの蔓もまた、とても風情があり、生けばなの花材としてよく利用されます。
水の中では植物が膨張して見えたり、浮いたり、水を弾いたりしますが、そんな水の性質も材料として取り入れて涼しさを強調します。7_29_hanagoyomi
透明のガラス花器の場合は中が丸見えなので、中が乱れないように生けましょう。
テッセンの花を一輪、水中に沈め、器の外部と内部とを対比させて作品表現の見所にします。じか止めでバランスをとりながら蔓と蔓を絡ませたりして、花を立たせます。

花材:テッセン5本(花2本、蔓3本)

花器:筒型の透明ガラス

生け方:
1. 花器に水をたっぷりと入れる。
2. テッセンの花(10㎝)を前向きに、花器の口ぎりぎりまで水の中に沈め入れる。
3. 長めのテッセンの蔓(50~60㎝)を、後ろから前にいったん高くして右に垂らす。その時、蔓が重いのでもう1本の蔓を絡ませて支え、後ろの奥行きと高さを同時に出す。
4. もう1本のテッセンの花(15㎝)を左から出して立たせる。
5. 左脇に短い葉の付いた蔓を1本入れて完成。

[花ごよみ]