実物で、一足早い秋の演出をいたしま しょう。今回使うのは、クランベリーブッシュという花材です。
6月になると淡いクリーク色の小花をつけ、8~9月には赤 い実をつけて、その実は食用にも使われます。日本ではカンボクの種類とされていますが、あまり見られませんね。秋深くなると葉も紅葉してきて、枝ぶりも美しい植物です。ためがききやすいので、 曲げて数本の枝を重ねて花器に挿していき、一種類の花材で完成させます。
花材:
クランベリーブッシュ7本
花器:
ガラストールベース
生け方:
- 一番長い枝、60㎝を後ろ側80度に倒して挿し、 枝の切り口を花器の口元、前側の壁にあてて留め る。その時、口元から近い部分の葉は取り省き、枝の線を見せる。
- 次に長い枝、50㎝を前側に挿し、枝の切り口を器の 口元、後側の壁にあてて留める。その時、枝は①の対角線上になる。
- 実が多くついたもの、または実を目立たせるために実 の近くの葉を整理して取り省き、前方15度に挿して切り口は後ろの壁にあてて留める。
- ②の枝、前側の口元に2本、葉ものの短めの枝を挿す。
- 右脇に短めの枝を90度に水平に挿し、左脇にも 1本、85度に挿し、脇をカバーする。
- 後方の枝、①の口元あたりに10㎝ほどの葉を入れて完成。
[花ごよみ]