クリスマスのシンボルカラーの中でも幸せの象徴であるといわれる赤を主役に、クリスマス花を生けます。
使うのはポインセチア。赤く色づいてとても美しいのですが、この赤い部分は花ではなく、若い花を保護する苞葉(ほうば)であることをご存知でしょうか。ポインセチアの原産はメキシコ。14世紀から知られており、赤い苞葉から染料をとったり、茎から出る白い乳液を解熱剤として利用してきました。花の少ないクリスマスの時季には、鮮やかな赤色が珍重されました。名前の由来は、1825年、アメリカ合衆国初代駐メキシコ公使、J.R.ポインセットの名にちなんで付けられたといわれています。日本には1886年頃に渡来し、和名はショウジョウボクです。
切り花では出回らないので鉢植えから切って使います。切り口の茎を墨になるまで焼いて花もちをよくしてから使いましょう。今回は緑の葉を取り除き、シルバーグリーンのダスティミラーやカスミソウと合わせて、白と赤の対比を試みます。
花器
トール投げ入れガラス花器
花材
- ダスティミラー8本
- カスミソウ10本
- 銀着色アンブレラファーン2本
- スチールグラス7本
- ポインセチア3本
- 横枝
生け方
- 茎をまとめやすくするために、花器の口元から1㎝のところに一文字の枝を横に渡す。
- ①で区切った後ろ側の中央前から後ろにかけて、ダスティミラーを塊に入れていく。
- カスミソウを、楕円形になるように横に広がりを持たせて左右にふわっと入れる。
- 銀着色アンブレラファーンを、右後方、少し高めに挿してアクセントにする。
- ポインセチアの茎を焼いて、中央よりやや左に3本全部が重なるように挿す。
- スチールグラスの葉を手でよって曲線を作り、花器の真上から1本づつランダムに挿して、作品の広がりを出して完成です。
[花ごよみ]