庭で見つけたキウイのつるが、しばらく見ないうちに絡まって面白い形をしていました。クリスマスらしく白く着色して、華やかさを出します。葉を取れば水はいらないですし、生のつるはやわらかく、ためがきく(曲げられる)ので自由な構成で仕上げることができます。合わせるのは、ネズミモチという花材。6月ごろに枝先に小さく白い花をつけ、その後丸い緑色の実がなり、秋に黒く熟します。この黒い実を白いキウイのつると対比させて生けます。枝はためやすく形を整えやすいので中央に黒い実を集めて挿し、少し黒くなった葉も口元に配します。
今回の主役のザクロは、珍しく花屋さんで見つけて思わず手にしたものです。ザクロは1、2個でもとても存在感のある花材です。ただし実はとっても重いので注意しましょう。
こちらでは実付きの枝はせいぜい30cm弱なので、長く使いたいときはワイヤーで枝を留めて使います。放っておくとザクロは乾燥し、そのまま花材として長く使えます。
花器:
黒とワインカラーの投げ入れガラス花器
花材:
- キウイのつる 3本
- ネズミモチ5本
- カスミソウ 4本
- ザクロ 3本
- 花器の口元に使用する十文字用枝
- ワイヤー少々
生け方:
- 花器の口元、上から1cmあたりに枝で十文字をつくり、器の口を仕切る。
- キウイのつる、長めのものを花器の中から左真横に約30cm出して、さらに前を横切って右側に流すように少し下げて後ろに持っていき、つるの先を器に挿す。
- つるを花器の中から後ろ円形に奥行きを出し、高さ36cmを出し中央に挿す。
- つるを花器の中央から挿し、そのつるを前方から垂らし、そのまま左脇に流して後ろ側で③の枝にワイヤーで留める。
- つる1本(55cm)を後ろから前方に高く出して③のつるの上方で交差させ、ワイヤーで留める。
- ネズミモチを中央の右半分に固めて挿す。花器の口元から出る枝の長さを決める。上は約30cm、右脇は約20cm、前方は約25cm。
- ザクロの大(15cm)小(20cm)を口元前に重ねて垂らす。そのとき、小さい方のザクロが前にきて二つが重なるようにいける。花器中央にザクロが来るように。
- カスミソウを中央に挿し、中央に空白ができないように散らして完成。
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[花ごよみ]