例年にない晴天続きの今年。涼しさを少しでも家の中にと、シンプルな線で伸びやかに生けました。
使ったのは、節々に黒く短いさや状の葉が付いた独特な模様を持つトクサです。シダ植物で湿地に群生します。アジサイに似た花、ミナズキはしっかり水切りをした後、ミョウバンにつけて使うと長持ちします。ためはきかないので、茎の流れを生かしましょう。黒い点々に見えるワレモコウは、秋の野草の代表格。ミナズキに添わせて暗紅色を引き立たせます。
花材:
トクサ3本、ミナズキ4本、ワレモコウ3本、シダ2本
花器:
グレーしま入り陶器、剣山1個
いけ方:
- トクサの長めのもの2本を、剣山の中央に真っ直ぐりりしく立てる。
- ①で使ったものより長いトクサに根本からワイヤーを入れて、曲げても戻らないようにする。それを根本から50センチのところで「くの字」に曲げ、先を時計2時の方向に上げて、それを剣山に挿す。
- 大きめのミナズキを、トクサの前に、前方45度に挿す。
- 短めのミナズキを③のミナズキの右側後ろ、前方40度に挿す。
- 後方と左脇に④より短いミナズキを挿す。
- ワレモコウをミナズキに合わせて、短めに散らして挿す。
- 前方右側に40センチのシダを差し込み、さらに重ねるように短いシダを足元に挿して完成。
[花ごよみ]