春一番に黄色い小花をつけるサンシュユ。枝は柔軟でためがきくので、枝ぶりを整えたり好みの形を作ることができます。多くの花材と調和し、水揚げも良いのですが、花は満開を過ぎるとパラパラと落ちるので置く場所を考えましょう。今回合わせる椿は、いけばなの基本の線、色、塊の要素を持つ花材です。外から切ってきたら葉の汚れをふき取り、花と葉のバランスを見ながらつぼみと葉を整理します。葉を足元に集めて量感を出し、上に伸びる枝は葉を取り線を見せます。さあ、早春を演出いたしましょう。
花材:
サンシュユ4本、椿4本
花器:
六口変形器
生け方:
- 六口変形器を少し傾けて配置し、そこに左から2個目の口元を使って、椿の長いものを後ろ15度に傾けて挿す。
- 同じ口元から、サンシュユの短いものを前方左側に45度に挿す。
- 2と同じ口元から、椿の短いものを後方45度に傾け、左側に挿す。花の顔が横向きになるように。
- 同じ口元から2本ほど短い椿を口元の中央に挿し、葉の緑を集中させる。椿の枝につぼみが2〜3個付いているときは1個にする。
- 曲がりのあるサンシュユを、右から2番目の口元から右側に流し、枝先が中央寄りになるように挿す。
- 短めのサンシュユを一番右の口元から、後方の奥行きとして45度に挿し、少し長めのサンシュユを前方60度に傾けて挿して完成。
[花ごよみ]