8月19日、パイクプレース・マーケット財団の主催で、地元の料理と飲み物の祭典「サンセット・サパー」が開かれました。食いしん坊ぞろいのソイソース・グルメ班が会場の様子をレポートします。
取材・文:本田絢乃
イベントの収益はマーケット・コミュニティーの支援へ
1982年に設立し、近隣住民をサポートするために、これまでに3,600万ドル以上を助成しているパイクプレース・マーケット財団。その一環として催されるイベント、サンセット・サパーは、パイクプレース・マーケットの夏の風物詩だ。26回目を迎える今年は、周辺のレストランやブリュワリー、ワイナリーなど含め100軒が参加し、試食・試飲用のサンプルを用意。21歳以上が対象で、195~500ドルのチケットは7月時点で完売した。高いチケットから売れていくのは、さすがチャリティーの盛んなアメリカだ。
ピュージェット湾に沈む夕日を背景に、心ゆくまでご当地グルメを楽しめるだけでなく、地元アーティストによるライブ・ミュージックや、スポンサー企業による豪華賞品が当たる抽選会もある。会場内の地図や参加店は、専用アプリで確認できるのも便利だ。
マーケットの人気店が勢ぞろい
パイクプレース・マーケットからは、ビーチャーズ・ハンドメイド・チーズ、エレノス・ヨーグルト、パイクプレース・チャウダーなどおなじみの顔ぶれが出店。ひと際、行列が目立っていたのがマット・イン・ザ・マーケットのチーズバーガーだ。大きな網の上で豪快にグリルしたジューシーなパテと濃厚チーズの香りが食欲を刺激する。シアトル観光の名所、スターバックス1号店ももちろん参加し、全メニューのうち、どれをオーダーしても無料という大サービス!
さらにその横に店を構えるのは、10カ月前にオープンしたばかりのマイズ。自家製のトルティーヤが看板メニューだ。ピンクの外観がパッと目を引くコッブス・ポップコーンでは、フレッシュなポップコーンをその場で袋詰めして配り、喜ばれていた。
近隣からも注目店が大集結
2020年末にオープンして以来、数々の媒体で取り上げられているセントラル・ディストリクトのコミュニオンは、クレオール料理の代表、ガンボを振る舞った。そして、お祭り気分を盛り上げてくれるアルコール類は、多くの地元ブリュワリーによるシアトルらしいクラフトビールがラインナップ。また、昨年改装されたフェアモント・オリンピック・ホテルのオリンピック・バーからは、ホテルの屋上で飼うミツバチからの蜂蜜を使った「オリンピック・ハニー・ウォッカ」が。地産の食材を用いた自家製アイスクリームが人気のスイート・アルケミーからは、バニラアイスに韓国のお酒、マッコリをかけたユニークなフロートが提供された。