いいえ、大家は、Landlord-Tenant Actによって守られているテナントの権利をテナントに放棄させたり、諦めさせるような条件を契約書の中に入れることはできません。テナントと大家が裁判で争う事になった場合にテナントを守るための権利を諦めさせるようなことや、大家の責任能力を制限するようなことを入れることもできません。また、大家が物件の修理をしなくてもいいとか、きちんとした知らせなしにアパート内に勝手に入っても良いとか、テナントが起こしていないダメージへの支払い請求や、もしも家賃が滞った場合は支払われるまで大家がテナントの所有物を確保してもいい、などという条件を契約書に加えることはできません。
契約にサインをする際にデポジットを払わなくてはなりませんか?
大家はアパートを貸す前に以下の6つの一時金、または費用を徴収することが可能です。
- 審査費用(Screening Fee)
- 敷金(Security Deposit)
- 損害保証金(Damage Deposit)
- 清掃代(Cleaning Fee)
- 最終月の前払い金(The last month’s rent paid in advance)
- 申し込みまたはアパートの押さえ費用(Application Fee or Holding Fee)
<審査費用>
大家はあなたの過去の賃貸 歴、立ち退き歴、クレジットヒストリー、犯罪歴などを調べる可能性があります。通常、大家はこのような審査をするのに専門会社を雇わなければならず、この費用はそうした会社に支払われるものです。その際大家は、こうした審査をすることを書面できちんとテナントに知らせなければならず、実際にかかった金額以上の請求をすることはできません。
<敷金>
物件に入居する際に大家に渡します。大家は家賃未払いやダメージが発生した際にこの一時金を使うことができます。大家の同意がない限り、敷金は最終月の家賃として使えない可能性もあります。敷金を渡したら、大家はテナントに対し、以下の義務が生じます。
- それぞれのデポジットについてのレシートを渡す
- 書面での契約書を渡す
- チェックリストまたはアパートの状態が記された表を渡し、大家とテナントの両方がサインをする
- どの金融機関にデポジットを保管するのか、銀行やエスクロー会社の名前や住所を示したものを渡すこれらの書類は安全なところに保管しておきましょう。
大家は敷金をテナントに返却しなくてはなりませんか?
家賃滞納や物件の破損が発生しているのなら、大家は敷金の一部から費用を差し引くことができます。ただし差し引き金額は家賃滞納分または破損の修繕にかかった費用のみです。もしも敷金額以上の家賃滞納や修繕費が生じた場合、大家はテナントを訴えることもあり得ます。
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