日本とは全然違う?
アメリカのウェディング事情
これから夏にかけて、ブライダル・シーズンとなるシアトル。1月12・13日に行われた毎年恒例のブライダル・イベント「シアトル・ウエディング・ショー 2019」に出かけ、日本とアメリカのウエディングは本当に違う!と改めて実感したソイソースの記者インターンが、個人的にびっくりしたあれこれを紹介します。
取材・文:根本麗香
アメリカの 結 婚 式 で は D J や 生 バ ン ド を 披 露 宴 の た め に 個 々 に依頼する人がたくさんいる。イベント会場にもそうしたブー スが並び、その場で契約を結ぶ人の姿も多く見られた。日本で はあまり想像できない! アメリカの披露宴では D J や生バンド の曲に合わせて、新郎新婦含めみんなで踊るのが醍醐味。特に 新郎新婦が結婚して初めて踊る「ファースト・ダンス」は、大切な セレモニーのひとつとなっている。
イベント会場に入った瞬間に目に入ったのが、ロボットやハー ト、全身鏡などにカメラが付いた巨大マシン。何コレ?と説明を 見てみたら、ゲストが披露宴の最中に写真を撮ってその場でプ リントできるようにする機械だそう。つまり、日本の「プリクラ」 のようなものだ。アメリカの披露宴は日本と違って自由。好き な時に好きな人たちと写真を撮れるのは素晴らしい。
いちばんのカルチャーショックは、ブライダル・イベントなのに車の展示があったこと。それもクラシックカー! 日本でも「ブライダルカー」と言うが、よくアメリカ映画で見かける、車に空き缶を付けてハネムーンへ……という、あの車の展示だったのである。ちなみに英語では「Getaway Car」。いかにもアメリカらしい習慣だ。
アメリカ人の友人に「入籍日と結婚記念日ってバラバラだから 忘れちゃいそうだよね」と話したところ、「記念日が 2 つあるの?」 とびっくりされて、こちらもびっくり。日本には戸籍制度があり、 式を挙げなくても婚姻届を提出して結婚が成立するが、アメリカ には戸籍制度がない。マリッジ・ライセンス(結婚許可書)を婚前 に 発 行 し て も ら い 、そ の 3 日 後 か ら 6 0 日 ま で の 有 効 期 限 内 に 式 を挙げなければならない。神父や裁判官など権限を持つ人、証 人の立ち合いとサインも必要だ。詳細はキング郡のウェブサイ ト(https://www.kingcounty.gov/depts/records-licensing/ recorders-office/marriage-licensing.aspx)で確認できる。
「和装ウエディングが憧れ」「友人の結婚式に着物で出席した い」という方もあきらめないで! シアトルにある着物レンタル ショップ、KIMONO ARTを利用してみてはいかが?
連絡をした翌日、着物を実際に見てから予約することもできるということで早速訪れたのは、オーナーの 香山真理子さんのスタジオ兼自宅。KIMONO ARTを始めて5年が経つという真理子さんの実家は呉服屋だ そう。たくさんの着物や帯、小物があり、どのような色が良いか、似合うかなどを試着しながら話し合い、コーディネートが決定。
そして 、着付け当日は朝10時からスタート。着物 についての質問や世間話をしながら、1時間もしないうちに着付けが終わった。久々の着物はお腹と背筋に緊張感が走る(笑)。真理子さんによると、繁忙期は季節の良い6月だそう。
新緑の時期の着物撮影、ウエディングはもちろん、アメリカの卒業式シーズンというのがその理由。最近は日本文化に憧れて、卒業式に袴を着るアメリカ人が増えたのだとか。この話には驚いた! 七五三、成人式など日本の行事にも対応するので、着物に興味のある人はぜひ相談してみて欲しい。
KIMONO ART
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