年始めは、マツを使った正月花です。
マツは、冬の寒さに耐え四季を通じて緑で樹齢が長いため、長寿を象徴する、めでたい花材として古くから使われてきました。お正月の迎え花には最適です。ただし、松葉を減らして枝を整理すると松脂が出るので要注意。生け終わったら必ずアルコール類で花器や鋏の松脂を取り除いて下さい。イブキ(Juniper Golden)は、ライトグリーンがきれいな常緑樹。枝ぶりに躍動感があり、ためがききやすく持ちもいいので、長く持たせるのには最適です。花はピンク色が鮮やかなヴェンダオーキッド類のアランダ。少し値は張りますが、2、3週間は持ちます。赤い実のナンテン(南天)と合わせます。ナンテンは、昔から「難を転ずる」といわれる縁起のよい花材です。ウンリュウヤナギ(雲龍柳)2本に、それぞれ白と赤の毛糸を丹念に巻き着けます。この時、ワイヤーも一緒に接着剤と巻きつけ、ところどころ曲げられるようにしました。紅白の線で、正月らしさを出しましょう。
正月花
花器
- 自作投げ入れ花形花器
花材
- マツ8本
- イブキ(Juniper Golden)6本
- アランダ5本
- 実のついたナンテン4本
- ウンリュウヤナギ2本(紅白の毛糸を巻きつけたもの各1本)
生け方
1. 長めのマツ1本を添え木として手前右側45度に挿し、次に花器の口元にマツを挿す。その時、右側に長めの松をかためて挿し、残りの短めのマツを左側から後ろ側へ入れる。
2. 長めのイブキ2本を右側のマツの中に、短めのイブキを左側のマツの中に挿して、緑のコントラストを見せる。
3. 白いウンリュウヤナギを前の口元から挿し、いったん下に垂らしながら右側上方に流すようにする。
4. 赤色のウンリュウヤナギを花器の中央に挿し、真横に流してから上方に折り曲げて流す。
5. 中央やや左にアランダを前から後ろにかけて5本挿し、ピンク色をかためる。
6. アランダの中にナンテンの実を飛ばすように挿して、赤色を見せて完成。
* 正月花の生け方をYouTubeでご覧いただけます。
[花ごよみ]