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サウンダースが初優勝! MLSカップ

2016年はシアトル・スポーツ史上最高の年だったのではないかと言われています。市内の複数のチームが一斉に快挙を遂げたためです。3月にはワシントン大学女子バスケが、チーム史上初めてNCAAトーナメント準決勝へ進出。12月には同アメフトチームが16年ぶりにPac-12カンファレンスで優勝し、サウンダースはチーム史上初のMLSカップ優勝を果たしました。

©Misa Kanaoka Seely MLSカップを掲げるマーサーアイランド出身のジョーダンモリス

中でも、サウンダースの起死回生ぶりは目を見張るばかり。7月にはカンファレンスの10チーム中9位へと転落し、創設シーズンからの監督だったシギー・シュミットが退任。8月以降はクリント・デンプシーが不整脈で欠場を強いられ、創設8年目にして初めてプレーオフ出場を逃すのではないかと危惧されていました。

しかし、ブライアン・シュメッツァー新監督の下、調子を取り戻したサウンダースはプレーオフへ滑り込み。地元出身のジョーダン・モリスらの活躍でプレーオフを勝ち進むと、チーム史上初のMLSカップ決勝進出が決定。トロントFC と対戦した決勝戦では、延長戦を含む120分間で一度もシュートを蹴られないほどの苦戦を強いられながらも、ディフェンスの奮闘で0-0のまま時間切れ。PK戦も4-4で決着がつかず、サドンデスへ突入し、トロントのジャスティン・モローが失敗した直後にローマン・トレスがゴールを決め、ようやく優勝が決まりました。

13日の優勝パレードには平日にも拘らず、大勢のファンが押し寄せました。シアトルでの優勝パレードはシーホークスが優勝した2014年2月以来約3年ぶり。センチュリーリンク・フィールドへ南下したシーホークスのパレードとは対照的に、サウンダースはシアトルセンターへ北上。その一角にあるメモリアル・スタジアムは1970-80年代にノースアメリカン・サッカーリーグでプレーした「元祖」サウンダースのホームピッチであり、「原点に戻る」という意味が込められていたそうです。

驚いたのは、パレードの先陣を切っていたのは州知事やチームの首脳陣ではなく、チームの公式サポーターグループだった点。そして、パレード開始時点では恐らく選手やスタッフらと車に乗っていたであろうシュメッツァー監督は、途中から前方へ歩み寄り、サポーターと肩を並べて歩き始めました。サウンダースがいかにファンを大事にしているかが垣間見られた場面です。サウンダースはサポーターの意向をチーム運営に反映させていることで有名なチーム。そのおかげもあり、集客力では常にMLSトップの数字を誇ってきましたが、2016年はついにピッチでも大成功を収めることができました。

[スポーツウォッチング]