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楽しい宴のあとはボードゲームで盛り上がろう!

家族でゆっくり過ごせるホリデー・シーズンには、老若男女問わずみんなで一緒に遊べるボードゲームやカードゲームをお試しあれ。日本人にもなじみ深い定番ゲームから新しめの人気ゲームまで、名作を厳選! 遊びながら自然に語彙を増やせるので、子どものバイリンガル教育にも役立ちます。

ルールがどんどん変わる面白さ!
Fluxx フラックス

1996年にアメリカで発売された「フラックス」。2005年には日本ボードゲーム大賞にノミネートされるなど、世界中のプレーヤーたちに愛されているカードゲームだ。プレーするカードによってルールや勝利条件がころころ変わることがこのゲーム最大の特徴! 誰も勝利条件を満たせず、なかなかゲームが終わらないかと思えば、アイテムカードやゴールカードによって、あっと言う間にゲームが終わってしまうことも。毎回違ったルールになるため、飽きずに何回でも楽しめる。ルールカード、ゴールカード、アイテムカード、アクションカードの4種類のカードを駆使し、自分には有利に、相手には不利になるようにプレーするのがコツ。日本語版もあるが、オリジナルの英語版で英語の勉強がてらプレーしたい。

スポンジ・ボブ、スター・トレックなどのコラボものから、ホリデー仕様、大人向け飲み会用のアレンジ・バージョンまで、現在も製造販売中のシリーズ製品だけで28種類も存在する

難易度
:★★★☆☆

プレーヤー数:2〜6人
対象年齢:8歳〜
プレー時間:5〜30分
発売年:1996
参考価格:$16
www.looneylabs.com/games/fluxx

 


アメリカ版人生ゲーム!?
Monopoly モノポリー

世界100カ国以上で、2億5,000万個以上売れている「モノポリー」。ボードゲームに詳しくなくても、知っているという人は多いはず。目的は資産を増やすことで、他プレーヤーが持っている財産や土地、鉄道を買収し、独占(Monopoly)していく。今から85年前にアメリカで発売されたが、原型となったのはエリザベス・マギー氏が1904年に世に出した別のゲームだ。強者による「市場の独占」に反対し、全員が利益を得られるようにと作られたこのゲームは、モノポリーとは正反対のルールだった。現在のモノポリーでは、利益の独占が貧困を拡大させることをつくづく思い知らされ、勝っているとプレーし続けたいが、負けるともうやりたくない場合も。しかし、ビジネスや投資の仕組みが学べる教育ツールとして注目されていることも事実で、交渉力、判断力、そして決断力を養えるとされる。

オリジナル以外に、フォートナイト、スーパーマリオ、ハリー・ポッター版など、人気キャラクターとコラボしたシリーズ作も出ているので、ぜひ挑戦してみて欲しい

難易度
:★★★★☆

プレーヤー数:2〜8人
対象年齢:8歳〜
プレー時間:1.5~2時間
発売年:1935
参考価格:$19.99
https://monopoly.hasbro.com

 


はらはらドキドキ、子猫を救え!
Exploding Kittens こねこばくはつ

カードを順番に引き、爆弾カードを引いてしまうと負け、という至ってシンプルなカードゲームだが、これがまた面白い! アメリカに初めて登場した2015年には、世界最大のボードゲーム・フォーラム「ゴールデン・ギーク」が主催するベスト・パーティー・ボードゲーム部門にもノミネートされた。

「キモカワイイ」と評判のどことなく憎めないキャラクターも人気の理由。イラストを手がけたのは3人のアーティストで、そのうちのひとり、The Oatmealさんは、シアトルで今も活躍するコミック・アーティストだ。実はシアトルにゆかりのあるこのゲーム、オンラインほかターゲットなどでも売っているのでぜひ手にしてみては。

ゲームのプレー時間はそこまで長くないため、家族やカップル、ルームメートと普段、暇な時にサクッと遊べるのも魅力のひとつ

難易度
:★★★☆☆

プレーヤー数:2〜5人
対象年齢:7歳〜
プレー時間:5~15分
発売年:2015
参考価格:$19.99
https://explodingkittens.com

 


ボードゲームの魅力とは? マニアならではの遊び方を聞く

家族と過ごすおうち時間が増え、ボードゲーム人気がますます高まっています。この機会に、本場アメリカでボードゲームの世界に足を踏み入れてみませんか? シアトルのボードゲーム愛好家にインタビューし、とっておきの「推しゲー」も紹介してもらいました。

インタビューに応えてくれたライアン・リムさん。ラスベガス出身で大学進学のためシアトルへ。IT企業に勤務。月に1回、ボードゲーム・パーティーを開くが、現在はコロナのため自粛中

「ボードゲームは人と人をつなげる」

-ボードゲームを始めたきっかけは?

6、7歳の頃からUNOやモノポリーを家族とよくプレーしていたことは覚えている。24歳になった今でも、里帰りした時は子どもの頃と同じようにけんかしながらプレーしているよ。あまりプレーしていなかった時期もあったけれど、大学生になってから勉強の息抜きにプレーすることが増えたんだ。ボードゲームが大好きになったのはその頃から。全く知らない人たちと簡単に友だちになれることを発見し、その経験からゲーム・ナイトを定期的に開くように。クィア・コミュニティーの友だちと月に1回、ボードゲームやパーティー・ゲームを楽しんでいる。コロナのせいで今は開催できないのが残念。終息後、すぐにでもみんなの顔が見たいな。

※LGBTQのQ(Queer)、定義されないセクシャルマイノリティー、またはセクシャルマイノリティー全体を指す。

ライアンさんがボードゲーム仲間とハマっているクー レジスタンスをプレーしてみよう

–ボードゲームのどんな部分に引かれますか?

インターネットが普及した今、友だちや家族と一緒にテーブルを囲む機会は少なくなったように思う。ボードゲームはそんな時代に、オンラインから離れ、実際に人と人をつなげてくれるいちばん簡単な方法かもしれないね。戦略の練り方、想像力、競争力も鍛えられるんじゃないかな。しかも、ボードゲームは人種、性別、セクシャリティー関係なく、みんなが楽しく遊べる。そんなところにも魅力を感じるね。

–おすすめのボードゲームを教えてください!

戦略系のゲームが好きなんだけれど、特に他プレーヤーをだますゲームが好き(笑)。数あるだまし合いゲームの中でも、「クー レジスタンス」(Coup: The Resistance)はいいね。うそをつき合う心理ゲームだよ。友だちを信じて良いのか、僕のうそにみんなは気付いていないか、なかなか日常では味わえないスリルを感じることができると思う。

難易度:★★★★☆
プレーヤー数:2〜6人
対象年齢:13歳〜
プレー時間:15分
発売年:2012
参考価格:$14.99
http://indieboardsandcards.com/index.php/our-games/coup/