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処方からワクチン接種まで薬のことは何でも日本語で相談!

もう医学英語にあくせくする必要はなくなる? アメリカにいながら母国語で症状や希望を伝えられる、日本語対応の調剤薬局がオープンしました。詳しいサービス内容と併せて、コロナ下でますます注目されるアメリカの薬局の役割について話を聞きました。

取材・文:ハントシンガー典子 写真提供:アカサ薬局

薬剤師のルイスさんは英語とスペイン語の話者受付を担当する亜侑香さんは薬剤師を補助するアシスタント資格取得を見込む

日本とアメリカで大きく違う薬剤師のあり方

9月1日、ワシントン州のみを対象に日本語によるサービスを開始したアカサ薬局。受付を担当するのは、大阪出身の亜侑香さんだ。「薬局の人手不足もあり、薬剤師は薬を処方するだけのロボットのようになってきている中で、個々に合わせたサービスの重要性を感じていました」と、アカサ薬局のメンバーになることを決意したそう。「薬について主治医に相談する方も多いかと思いますが、眼科、歯科、神経科などとあるように、薬剤師は薬専門のドクター。コロナ下でベッド数や医師が足りない中、事前に薬剤師に相談することで、不要な病院予約を減らすこともできるのではないでしょうか」

薬を受け取るにも、日本とアメリカでは一般的にシステムが異なる。医学英語も難しい。亜侑香さんは、そうしたわかりにくい部分を日本語でサポートすることで、日本人コミュニティーの人々がもっと健康になれるよう貢献できるのではと考えた。「アメリカでは入る保険によって、さらにプランによってもカバーされる額が変わってきます。日本では国からの保険があるので、大きな違いです。また、アメリカの薬局は一般的に薬の処方と相談、ワクチン接種、各種検査、血圧測定、主治医との連携治療など、その機能は多岐にわたりますが、日本では薬の処方と指導を行うのみです。私自身、薬剤師のあり方の違いに驚きました」

アメリカで薬を受け取る流れ

薬をたくさん飲む状況になると単身者では特に管理が難しいそんな場合はメディケーションマネジメントのサービスが便利だ

亜侑香さんに改めて、アメリカでの薬局のシステムについて聞いた。「医師から薬の指示がある場合、どこの薬局で受け取りたいかをまず聞かれます。その薬局に病院から処方せんが送られると、薬剤師が薬を処方するので、それを受け取りに薬局へ出向きます。その際、保険情報も伝えます」。しかし、体がつらい時に薬局へ薬を取りに行くのは、なかなかの手間だ。準備できていないなど不備があると、2回、3回と薬局に通うことになる。「アカサ薬局では、薬を処方後に郵送しますので、病院から自宅に戻り、そのまま休むことができます」

また、調子が良くないと思った時や市販薬を利用したい場合でも気軽に相談して欲しいと亜侑香さんは話す。「まず症状を聞き、市販薬で十分か、病院に行ったほうが良いか、薬剤師が判断します。医師の紹介や予約のサポートもできます。一刻を争う場合は911へ連絡してください。メディケーション・マネジメントと言って、いつ、何のために薬を飲むか、きちんと服用できているか、副作用はないかなど、薬の管理も行います。必要があれば主治医に確認を取り、今後の治療計画を見直します」

アカサ薬局ができること

そのほか、アカサ薬局では薬の飲み方指導、日本語とスペイン語の医療文書の英訳、薬のラベルの拡大印刷、複数の薬を1つにまとめる一包化などにも対応している。「気を付けたい食べ物や副作用、おすすめのサプリメントなどを明記した、メディケーション・インタラクション・チャートを作成することもしています。日本の薬剤師とのコネクションを生かし、日本で飲んでいた薬と似た薬を探したいなどの要望にも応えます。処方せん薬の宅配時、常備したい市販薬、サプリメント、かさばるオムツや医療器具なども一緒に届けられます」。宅配は、シニア世帯や小さな子どもがいる家庭では特に重宝しそうだ。日本からアメリカに来たばかりの学生、駐在員家族はもちろん、多くの日本人にとって、母国語でのサポートはうれしいことだろう。

10月からは、出張ワクチン・クリニックも実施している。新型コロナワクチンは5名以上、インフルエンザ、帯状疱疹、肺炎を予防するワクチンは10名以上が対象となる。「現在、薬の受け取りは宅配のみですが、実店舗のオープン後は店頭でも可能になります。今後、日本製の商品の販売も予定しています」


Acasa Pharmacy

営業時間:10am〜5pm
問い合わせ:☎425-364-9227(代表)、☎425-364-1328(日本語直通)、wecare@acasapharmacy.com
www.acasapharmacy.com