まずは手の運動です。手の運動というとゴムボールなどを掴む運動をイメージしやすいと思います。実際、「手の運動をしてますか?」と尋ねると、ほとんどの方は何かを掴む運動をしたことがあると答えます。しかし、今回ご紹介したいのは手を広げる運動です。ジャンケンのグーの状態から力強く手のひらを広げる運動で、これを手の伸長(Extension)運動といいます。とてもシンプルですが普段あまりやらない動きですよね。これを繰り返しやると、指の関節の変質を遅らせる予防にもなります。輪ゴムを指先にかけて指を広げる運動(写真1)も効果的です。
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次は手首と肘のストレッチですが、これも上記同様に伸長させます(写真2)。時間は大体10~15秒ほどストレッチさせた後、左右交互に3~5回ほど繰り返してください。
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先ほどから伸長という言葉が何度も出てきますが、これは我々が普段の生活や仕事で長時間している屈曲(Flexion)の反対語です。私は今、文章を書くために指と手を丸め、腕も曲げています。食事時にハシやスプーンを掴むのも、仕事中に道具を掴むのも、ほとんど何をするにも手と腕の関節は屈曲しています。以前にも書きましたが、関節は消耗品で磨耗します。ですから運動をする時には普段していない動きをすると、変質の予防に繋がります。
下半身も、通常は座っていることが多いため、足はずっと曲がった状態にあります。そこで足も伸長の運動やストレッチが効果的です(写真3)。
最後に首の運動を紹介します(写真4)。
これも伸長です。極まれに首を下にさげる屈曲の運動をしている方を見かけますが、現代人にはあまりおすすめしたくない運動です。というのも私たちは普段、スマートフォン、パソコンの使用や作業時に、頭を下げているのがほとんどだからです。そのため、若い人でも頚椎が前に曲がっている人が非常に多いのです。
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今回は簡単にどこでもできる伸長の運動を紹介しましたが、興味のある方は全身の脊椎をExtendできる運動なども試してみてください。
注:ケガをしている時や、やり方がわからなかったり、
ストレッチ後に痛みがある時はしないでください。
[パク先生カイロプラクティック]